「そんなことって、ある?」と言いたくなる事、ないですか?
仕事のことやら、対人関係などで、そうぼやきたくなること。
シンコクな話でなくても、私もしょっちゅうあるんだけれど。
奥村継夫作・西村繁男絵のこの本も、最後に主人公の僕がそうぼやく。
だって、家族でかけっこをして、途中でリタイアしたはずの妹やお父さん、
イヌのタロウ、お母さん、近所で立ち話をして走らなかったおじいさんまでが、
ゴールした時は僕の前だなんて。
ちゃんと神社で折り返してきた僕がビリなんて!
走っている近所の通りの様子や家並みも細かく描かれていて、
マラソンにしてはゆるーい感じが面白い。
私のお勧めの本だ。
今日文庫に来てくれたはるかちゃんが本棚から引っ張り出したので、
「面白いで、読んであげよか」と言ってみたら、
「学校で読んでもらったからいい」との事だった。
担任の先生が、色んな本を読み聞かせで読んでくれたそうだ。
「いい先生やねえ」と言ったら、最近は読んでくれなくなったらしい。
先生も忙しいんや。
それとも読み聞かせが先生のマイブームだったのかも、と
りこちゃんママ。
それはぜひとも続けていただきたかったね。
さて何か工作したいと言うはるかちゃんのリクエストで、紙飛行機。
実はこの間、NHKの『ためしてがってん』でやっていた、
自称世界一よく飛ぶ紙飛行機だ。
世界一かどうかはともかく、よく飛ぶのは確か。
文庫にあった固い紙で作ったら、まっすぐによく飛ぶ。
境内を見下ろす石段の上まで登り、はるかちゃんと飛ばしっこをした。
おりから結構な風も吹く。そう言えば今日、田辺では竜巻があったらしいぞ。
その風に乗って、飛行機は境内を飛び越えて、本堂の大屋根の上に…。
続いてはるかちゃんのも、別の屋根に飛んで行ってしまった。
「失敗失敗」「そんな時は、すかさずヤーネって言うんや」と、
アホな事を言っても後の祭りで、またいつか風で落っこちてくるのを
祈るしかない。ごめんなさい。
写真はそのあともまだしつこく飛ばし続けて、
またまた屋根に乗っちまった3号機です。とほほ。
もう一枚の写真は、境内であやとりをする少女二人。
どこかの日本庭園みたいだわ。
さあ、来週はいよいよ成道会です。お楽しみに。
次の文庫の日は、12月6日です。
(芝 直子)