月別アーカイブ: 2017年6月
「かはたれ」2017年6月17日
2017/06/18
お寺の境内に梅が一杯干してあって、なんだかいいにおい。
梅雨にしてはお天気続きだけれど、たくさんの梅に初夏を感じる。
お客はりこちゃんと、ママ。それからはるちゃん。
女の子二人はレインボースネークのカードゲームをしたり、ビンゴをしたり、
なんか作りたい…と、工作材料のストックをかき回したり忙しい。
でも今日のところはお気に入りの材料が品切れで、ゴメン。
次には粘土やくるみボタンの材料を持って来るわね。
そんなわけで、暇になった二人は珍しくもドールハウスの中味を
きれいに整えてくれていた。
いつもゴチャゴチャで地震の後の部屋みたいだったのが、すっきりした。
いつかまた、子どもたちとドールハウスのミニチュア作りが
出来たらいいなと思ってしまった。
夏休みも近い。何か出来ないか、考えてみなくては。
ところで、りこちゃんのママとおしゃべりしてたら、
おうちにツバメが巣を掛けていると教えてくれた。
それもどんどん作り方の巣が増えつつあり、絶賛増量中らしい。
あら、いいなあ。
昔うちのガレージにも、ツバメが土を運んで来て巣を作りかけたけれど、
喜んだ主人が手伝ってやろうと、木の台を付けたら、それっきりになってしまった。
余計なことをしたもんだと、今でも残念だわ。
さて、肝心の本の話。
先日発行した紀北子どもの本連絡会の機関紙『紀の子』を持って行ったので、
その中のビブリオバトルのチャンプ本、『かはたれ』の紹介をしよう。
現代もひっそりと生きている河童の一族の子ども・八寸と、
お母さんを病気で失った少女・麻とのお話で、朽木祥さんのファンタジーだ。
八寸は長老の(河童猫の術)で子ネコに姿を変えているが、
月の光の中でおぼろげに河童の姿が透けて見えたり、
シャワーで河童に戻ってしまったり、ハラハラの連続。
私個人的には、臆病で盲導犬になり損ねた麻の飼い犬・チェスタトンが好き。
そんなにも臆病なのに、最後は勇気を振り絞って麻と八寸を助け、
八寸を背中に乗せて疾走するのだ。
ぜひみんなにも読んでもらえたらうれしいので、次回に持って行きます。
それと斉藤洋さんの『西遊後記』も、続きの2冊があるので、それも一緒に。
次の文庫の日は、7月1日です。
(芝 直子)
■第300回如月会例会のご案内■
2017/06/16村田溥積先生の楽しい身近な古典・法律の勉強会です。 お気軽にご参加ください。
〈6月時間表〉
・13:00~13:40 ・6月の言葉
NHK『あすのWA』で当山にもご縁のある由良浅次郎さんが紹介されます。
2017/06/116月10日土曜日
NHKの『あすのWA』という番組のディレクターさんが
由良浅次郎さんについて
調べているということで
当山にもお越しになりました。
番組で
秋葉山にある由良山荘と呼ばれる
今は無住のお屋敷を紹介する為に
調べているんだとか。
当山は
本堂の改築を寄進していただいたご縁で
数年前に浅次郎さん没後50年の
感謝法要と記念行事を行いました。
その記念行事を辿って
来られました。
偶然にも大阪から
浅次郎さんの義理の姪にあたる
母の叔母が
泊まりに来ていたので
母と一緒に
昔のことを思い出してもらいました。
というと今から60年くらい前ですが、
当山にはよくお越しになり
仏教で学んだ生き方を
母に教えてくれたそうです。
第一次世界大戦で
物資が入ってこなくなった際
染色業に従事していた浅次郎さんは
染料の原料であるアニリンが
輸入出来なくなったので
国産初となる
アニリンの合成、量産を成功させます。
その後もフェノールなどの合成に次々と成功し和歌山に化学産業の礎を築きました。
人材育成として
和歌山工業高等学校や明和中学校の前身の学校などの設立にも尽力し、
和歌山県、和歌山市の偉人として
顕彰されています。
6月12日18時半からのNHK
『あすのWA』で
秋葉山周辺が紹介され
その中で由良山荘も映るそうです。
明治から昭和の激動期に
化学産業の立ち上げに
懸命に取り組んだ
由良浅次郎さんのこと
10分弱のコーナーだそうですが
紹介されるそうです。
是非ご覧下さい♪
「ふしぎをのせたアリエル号」2017年6月3日
2017/06/07
今日は文庫にめずらしいお客様。
朝日新聞社のお若い汽車、もとい、記者の方だった。
最近和歌山に赴任して来られたそうで、文庫を取材に来られたとのこと。
えーっ、最近の文庫は閑古鳥が鳴いてるんだけどなあ。
でも今日はくるみちゃん、あいりちゃんの姉妹と、はるちゃんが来てくれた。
さっそくくるみちゃんがドールハウスを持ち出し、
そのそばでキーホルダーを作りたいと、
無理やり作ったスペースでわいわいやっている所へ取材に…!
子どもたちとの工作にかまけて、きちんとご挨拶も出来なかったし、
いただいたご名刺も、手がボンドだらけで受け取れない失礼の数々。
でもお話は藤浪さんや、はるちゃんのパパ・副住職がしてくださったから、
きっと文庫の様子は伝わったと思う。
ところで、今日一番大変そうだったのは、はるちゃん。
おうちでは末っ子のはるちゃんなのに、
一生懸命くるみちゃんたちのお世話をしてくれていた。
小さい子のやりたいことを聞いて、一緒に遊んであげていたが、
姉妹のやりたいことが別々で、あちらを立てればこちらが立たず、
写真は、ちょっぴり困ってしまったはるちゃん。
さんざん遊んで、ゆっくり本を読めなかったのが残念だったけれど、
もしかしてはるちやんのパパが読んでくださったかも。
だったら一緒に聞きたかったわ。
さて、『ふしぎをのせたアリエル号』は、そのはるちゃんのパパが
本棚のてっぺんの棚で見つけた、分厚い本だ。
リチャード・ケネディ作で、まずはその分厚さにめげそうな外観をしているが
案外読みやすくて、面白い本だ。
だれか読んでくれる子がいたらいいなあと思って、
私が勝手に置いている本。
「3000円もするんだ」とびっくりされたけれど、大丈夫、
ブックオフで何百円かだったから。
人形に心をこめて本を読み聞かせていたら、命が宿って、
人間になる、なんて素敵じゃないか。
いつか誰か、読んでくれたらうれしいな。
次の文庫の日は、6月17日です。
(芝 直子)