お盆も過ぎて、急に秋の空気が入って来た境内で、
たくさんトンボが飛んでいた。
前回は和本作りでバタバタしたので、今日はゆっくり文庫に座る。
でもまあ、お客が無かったので、和本に使った襖紙の見本帳を
更にばらして切り刻んでいたのだけれど。
正規のサイズの和本には使えなくても、きれいな和紙だから
切っておくとちっちゃいメモ帳にはなりそうだ。
学童保育の教室は1年生がメインなので、針を使う物より、
パンチとホッチキスで簡単に作れるメモ帳ならできると思う。
紙をあれこれ物色して切りながら、藤浪さんと昔話のおしゃべり。
こんな時間もいいけれど、本当はこれからの季節、読書にはいいんだが。
文庫にもいっぱいいい本があるので、お客が無いのは勿体ない気がする。
とりあえずとっつき易そうな、アニメの原作小説なんてどうだろう。
ジブリの名作アニメ『ハウルの動く城』の原作になった、
ダイアナ・ウィン・ジョーンズ作の『ハウルの動く城1 魔法使いハウルと火の悪魔』。
確かこの前、テレビで放映していた。
アニメの楽しい世界がここから始まったことを納得してしまう原作本だ。
読みごたえもあり、読書の楽しさとワクワク感をきっと味わえる。
それに、原作にはアニメに無い秘密もいくつか隠れている。
ついでに言うと、第2巻の『アブダラと空飛ぶ絨毯』になると
一層意外な世界が見えてくる。
ぜひ誰か読んでみて。
次の文庫の日は、9月1日です。
(芝 直子)