「はしるチンチン」 2019年2月16日 

今日のまゆーら 2019/02/17

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

いきなり衝撃的(?)なタイトルですみません。

『はしるチンチン』は、しりあがり寿作の絵本。

一見、子どもの好きなチンチンやウンチの類いの絵本みたいだけれど、

これは違う。

 

3歳児のコウキくんが、着替えの途中にフルチンで外に走り出して、

どこまでもどこまでも、海を越えて、外国の知らない地を越えて、

どんどん走って満天の星の中に…。

 

一度読んだ時は、?マークが頭を飛び交い、

「え、最後はどうしたの? お父さんたちはどうしたの?」と混乱した。

裸で走って面白い…というような単純な絵本ではないらしい。

 

と言うか、そもそもこれは幼児向きの絵本だったのだろうか。

そこで、久しぶりに文庫に来てくれた6年生の男の子たち3人に、

「これ、読んでみて」と押し売りしてみた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

来てくれたのは中学受験を無事終えたばかりのゆきや君と、

そのお友だちで前にも来てくれた事のあるつばさ君たち。

 

「…光になるんや」「えー」と彼らも意外そうに読み、

あとからやって来たゆきや君ママは、「哲学やなあ」と断定。

そうかもしれない。

しりあがり寿さんと言えば、朝日新聞の連載漫画の作者だわ。

 

色んな絵本があるのは分かっていたけれど、

異色の絵本を見つけるのも楽しいと思った。

 

よし、とりあえず工作を目当てに遊びに来てくれた3人に、

絵本を一冊読んでもらったゾ。

 

お目当ての工作は、例によってガムテープだけで出来るバッグ。

個性豊かな(?)バッグが出来上がったところで、記念撮影。

彼女へのホワイトデーのプレゼントにしようかとの声も聞こえる。

 

 

 

 

 

 

その後、カードゲームのスポットイットで大盛り上がりをし、

ママも参戦して、ギャーギャー騒いでいたら、

私の同業の男性が3度目の来庫。

 

「そもそもガムテープのバッグはこの人が初めに教えてくれたの!」と

彼らに紹介し、出来栄えを見てもらい、

「…え、オマエら6年で彼女いてるんか」とやっかみ半分のセリフで爆笑した。

 

帰り際、司書でもある彼が「片付けますわ」と

『はしるチンチン』を書架の所定の場所に正しく収めてくれたけれど、

「面白いんやでえ」と言ったのに開こうとしなかったのは、

きっとタイトルのせいに違いない。

 

ところで、お知らせ。

次回の文庫は本当だったら3月2日なのですが、

1日に東京で伊藤忠財団の表彰式があり、受賞者の藤浪さんと、

推薦者の上田大愚氏、荷持ちの私と、3人で上京しますので、

お休みにさせて頂きます。

 

文庫の表彰式に行くのに、文庫を休むのは矛盾だわ。

もしかすると藤浪さんは帰宅していらっしゃるかもしれませんが。

 

私は2日には東京のかつら文庫の見学オプションに参加します。

全国の子ども文庫の資料を収集している所らしいので、

もし準備できたら、まゆーらの資料も置いてもらおうかと思います。

 

そんなわけで、次の文庫の日は、一応3月16日です。

(芝 直子)

村田溥積先生 ご講演のご連絡

雲城山正教寺 お知らせ 2019/02/14

村田溥積先生のご講演があるのでご案内します。

2月16日(土)13:00開場 13:30開始

和歌山市中央コミュニティーセンター3F多目的ホールにて

主催:社会福祉法人 和歌山いのちの電話協会

入場無料

第一部 13:30~

「自分らしく生きる」~LGBTから見えたもの殻~

講師:真道 ゴー氏

第二部14:40~

「いのちの尊さと人間の誇りを」~みんなちがって みんないい~

講師:村田溥積先生

■第320回如月会例会のご案内■

如月会

村田溥積先生の楽しい身近な古典・法律の勉強会です。 お気軽にご参加ください。

〈2月時間表〉

・13:00~13:40 ・2月のことば

             ・表紙(詩)鑑賞
              -金子みすず・日本唱歌集ー

 

・13:40~14:30  ・古典文学シリーズ
              「源氏物語」

 

・14:30~14:50  ・明治文学シリーズ
              ・「みだれ髪秀歌」(与謝野晶子)

 

・14:50~15:30  ・「くらしの法律シリーズ」

 

☆日時:2019年2月22日(金)
    13:00~15:30 例会

 

☆場所:正教寺
☆会費:1500円

 

  初めての方もお気軽にご参加ください。

 

「いちばんでんしゃのうんてんし」 2019年2月2日 

今日のまゆーら 2019/02/09

 

 

切干大根を干した網戸が、文庫の入口で日を浴びていて、

大根のいい香りがする。

 

なんでもご住職が親戚のおうちに送るために

もう何日も干して、制作中だとか。いいなあ。

 

文庫は最近お客がなくて、今日も和子さんとおしゃべりして過ぎた。

こんなんで、文庫を長年やって来た表彰をしていただくのは

内心ちょっと忸怩たる思いもあったりして。

でも誰かが急に来た時に閉まっていたらイヤだから…と思うのよね。

 

和子さんも午前中文庫の絵本を何冊も手にとって読んだとの事。

文庫の時間にはやっぱり座り込んで本を読んでいる私も、

絵本の棚はしばらく見てないわ。

 

それで棚から次々に絵本を取り出して、じっくり読んでみた。

わー、この本、あの子に見てほしいなあ、とか思いながら見ていて、

やっぱり文庫にはいい絵本がいっぱいあるぞと、嬉しくなった。

 

で、翌日一人で電車に乗って出かける事があり、

真っ先に思い出したのは、たけむらせんじ作・おおともやすお絵の

『いちばんでんしゃのうんてんし』と『いちばんでんしゃのしゃしょうさん』。

 

 

 

 

 

 

 

 

東京のJR中央線を走る一番電車の、運転士と車掌さんの様子が

おおともさんの細かな絵でつぶさに描かれている。

ただしこの運転士と車掌さんは、同じ電車ではなくて、

それぞれ上り下り別の電車に乗っている。

 

あいにく関東の電車や地理に不案内な私でも、

電車を走らせるためにはこんなにたくさんの手順やルールがあって、

小さなハプニングをクリアーしつつ運転士さんたちが頑張っている様子と

独特のアングルからの沿線の風景に夢中になってしまう。

 

2冊の絵本を読み比べて、時刻や駅の様子を見て行くのも楽しい。

電車の好きな人には、ぜひ2冊とも一緒に読んでほしいと思う。

 

この本を思い出しながら、大阪駅から乗った紀州路快速の車掌さんの

流れるようなアナウンスを聞きながら、その裏のお仕事のあれこれを思った。

 

ちなみに作者のたけむらせんじさんは、本当に元車掌さんだそうだ。

 

次の文庫の日は、2月16日です。

(芝 直子)