今日の文庫はお客さんは無し。
文庫に座って、折り紙をしたり、和子さんとしゃべったり、
のんびり過ごす。
和子さんにお茶室の間取りを教えていただいた。
今度ドールハウスで小さい和室を作ろうとしているので、
和子さんリクエストのお茶室にしてみたいと思ったものの、ハードルが高い。
とにかく床の間付きの6畳間ということで、勘弁していただこうか。
床の間の掛け軸だけが決まっているのだ。
さて、折り紙で作っていたのは小さな傘。
小さいほうは普通の折り紙を8分の1に切って使っている。
柄になっているのはカラーのゼムクリップだ。
だれか来たら一緒に作ろうかと準備したものだけれど、
一人でせっせと作ってしまった。
傘の大量生産だわ。
昨日までの大雨がやんで、今日は梅雨の晴れ間なのに。
作り終わってから、本棚の中から傘の絵本を見つけた。
ロバート・ブライト作の小さい絵本、『あかいかさ』。
1975年に出版された、素敵な本だ。
赤い傘を持って出かけた女の子が、急に降り出した雨に、
「いれて」ってやって来る子犬や子猫、ニワトリを傘の中に…。
でも入りたい動物たちが次々やってくる。
みーんな入れているうちに、おや、赤い傘がどんどん大きくなっていないか??
これって、ラチョフの『てぶくろ』を連想してしまうわ。
でも『てぶくろ』と違って、女の子の傘は、雨が上がってみんなが出ていくと
だんだん小さくなって、普通に家の傘立てに収まるのだ。
いいなあ、雨の中のちょっとした不思議な世界。
この梅雨の季節に、ぜひ読んでほしい絵本だ。
次の文庫の日は、7月4日です。
(芝 直子)