今日は本堂でお習字の会がある日。
駐車場も一杯で、県道の車が途切れるのを待っていたら、あお君が見えた。
お母さんやおばあちゃんと、楽しそうだ。
いつもはお母さんのお習字の間、文庫でお留守番なのだが、
今日はなかなか本堂から戻ってこない。
なんと、墨を磨らせてもらっていたらしい。良かったねぇ。
次にはお習字ができるかもよ。
先に文庫に返してくれた本を片付けていたら、あお君が入ってきて、
「ゾロリ、まだみんな読んでない」と言うので、続きを読む。
なかなか細かい書き込みの多い本で、全部もれなく読んでいたら
ものすごく時間がかかってしまうのだ。
退屈しないかなと心配しながら、せっせと読んでいたら、
じっと聞き入ってくれてびっくりした。
でも、副住職さんがおやつを持ってきてくださった途端、パッとそっちに。
3時になったので、そろそろお菓子が食べたかったらしい。
二人でお茶とお菓子をいただき、後は借りて帰る本を物色している。
私が机の上に出していた、マーガレット・ワイズ・ブラウン作の
『ぼくにげちゃうよ』を見せたら、借りてくれた。
かわいいウサギの親子の表紙が気に入ってくれたのかな。
「今年はウサギ年だってよ」と言ったら、「知ってる」とのこと。
「偉いね、あお君なに年?」 「イヌ」
なるほど、ホントに知ってるんだ。
「なんで、ウサギとかイヌの年が決まったのか、知ってる?」と聞くと、
それは知らないとの事なので、しめた、とお話『干支のはじまり』の押し売り。
「むかしむかし、ある年のくれに、神さまが動物たちにおふれを出した」で始まる、
定番の干支のお話で、ネコはネズミに違う日を教えられたとか、
ネズミは牛の背中に乗って、神様の前に一番乗りしたとか。
あお君は、借りる本を選びながら、聞いてくれた。
実は1月の定番みたいなお話で、お正月から保育園などで語っているお話だ。
あお君にも聞いてもらえて良かった。
因みに『ぼくにげちゃうよ』も、今覚えているお話のために見ていた本。
文庫にあるのを見つけたので、訳者の違いを確かめていたのだ。
私が覚えようとしているのは、ストーリーテリング用に訳された
『いたずらこうさぎ』。
いつかあお君に聞いてもらえたら、「絵本と違う」って言われるかな。
文庫にある『ぼくにげちゃうよ』は、青い表紙が目を引く、昔からの絵本。
これは絵が独特で素敵な本だ。楽しんでね。
次の文庫の日は、2月4日です。
(芝 直子)