昨日の一日中降り続いた雨上がりの、きれいな空。
いつもは空っぽのお墓の花立ての水が、一杯だった。
遠くまでの景色がよく見える。
佐武さんがお見えになって、さっそくドングリ談議に花が咲く。
この頃私も、散歩中に拾ったドングリを集めて、見てもらうのが楽しみ。
小さいドングリや、ジュズ玉などは、お手玉の中身にもなるのだ。

最近集めたのを見てもらったら、
「これはシラカシですね。これはマテバシイ、お尻がくぼんでいるでしょう」と、
すらすら教えてくれる。
一回聞いたのでは耳の右から左へ抜けていくのがつらいところだ。
佐武さんが文庫に来る直前に紀三井寺の競技場で拾ったのもあって、
スダジイはすっぽりと殻斗に覆われていて、
いわゆる丸い帽子を被ったドングリのイメージではない。
こんなのが落ちていても、ドングリだとは気づかないかも。
マテバシイとツブラシイは、炒って食べられるのだとかで、
さっそく和子さんが台所へ持って行った。
特にツブラシイはおいしいらしいが、こんなに小さいのを食べるのか。
昔の人は根気があったのか、よっぽどおいしいのか、どちらかだな。
さんざんどんぐりで遊んだところへ、
前回も来てくださったこはるちゃんと、かほちゃん姉妹が来てくれた。
お昼寝していて遅くなったとかで、時間は短くなったけれど、
ドールハウスや坊主めくりをして遊ぶ。
ここだけの話、文庫で坊主めくりをすると、たまに元気な子が
「わっ、坊主出た!」とか「また坊主や、いやや」などと叫ぶので、
ハラハラするのだけれど、お寺に他意はありませんのでごめんね。

写真は佐武さんがもってきてくださった、『木の実ノート』で、
ドングリのバイブル、『どんぐりノート』と同じゆあさゆうこ作のシリーズだ。
カヤの実なんかが載っていて、これもなかなか面白い。
佐武さんにいただいた本が増えていく。
ありがとうございます。
次の文庫の日は、11月15日です。
そろそろ成道会の季節かな。
(芝 直子)



