「とべバッタ」 2023年7月1日 

今日のまゆーら 2023/07/09



今日の絵本は、やっぱりこれ。

田島征三作の『とべバッタ』だ。

ページいっぱいのバッタの、大迫力に引き込まれる。

天敵から逃れて、とうとう空へ飛び立つバッタ。

読むだけで元気が出そうな本なのだ。

 

 

 

 

 

 

 

前回探した、読み聞かせ向きの絵本に入れ忘れたのが悔やまれる。

ぜひこれも、子どもたちと一緒に読んでほしい。

子どもによったら、虫はいやというかもしれないけれど、

だいたい、虫だって、よく見れば一生懸命生きていて、可愛いのだ。

 

そういえばうちにも、バッタじゃないけれど、カブトムシだの、

アゲハ蝶の幼虫などがいるわ。

小さい子がいるわけでもない、高齢者の家なんだけどな。

 

カブトムシは、毎年飼育しているやつが今年も孵化したもので、9匹。

アゲハ蝶は、庭の山椒の葉っぱで孵化したものだ。

早いこと捕まえて飼育ケースに移しておかないと、葉っぱを丸坊主にされ、

お父さんがひねりつぶそうとするのだ。

うん、天敵はお父さんだな。

 

雨降りで、あいにくお客様が無かった文庫で、今日も本を読んだり、

和子さんにお話を聞いてもらって、終了。

今日のお話は、和子さんのリクエストで、『みそ買い橋』。

 

先月まゆーらで、紀北子どもの本連絡会の例会をしたときに、

メンバーの馬場さんがお話を語ってくれたのだが、

それがイギリスの『スワファムの行商人』というお話で、

どういうわけか、そっくり同じお話が日本にもあるのだ。

 

それが『みそ買い橋』。

どっちも、橋の上でいい知らせを聞けるという、夢のお告げを信じて

何日も経ち続けていた男の話。

日本にも外国にも同じお話があるのは、人の気持ちが同じだからかも。

 

次の文庫の日は、7月15日です。

(芝 直子)

「うちのこみませんでした?」 2023年6月17日 

今日のまゆーら 2023/06/22



梅雨の晴れ間のお日さまで、今日はギラギラの日差し。

駐車場から登ってくるのにも、日傘が手放せなくて、

入り口の手すりに看板を結びつけるのに四苦八苦。

 

お習字の日で、入ってこられる方たちにご挨拶しながら紐を結んでいたら、

あお君のお母さんが、今日はあお君はお休みとのこと。

パパといいところへお出かけらしい。

じゃあ100冊のお祝いは、次回にしよう。

 

一人の文庫で、今日は絵本を探すことにする。

知り合いに、「読み聞かせに向いた絵本を教えて」と頼まれているのだ。

一杯あるよ、と安請け合いをしたものの、

いい絵本が、イコール読み聞かせ向きとは限らない。

 

大勢の子どもたちの前で読むのなら、絵も遠目にはっきりしている方がいいし、

文字も多すぎては困る。

もちろん子どもたちの心をひきつける絵本であることは必須。

そう考えると、なかなか難しいのだわ。

 

まゆーら文庫にはたくさん絵本があるので、じっくり探すことにした。

2時間ほどかかって、30冊くらい候補をリストアップ。

でも、「あー、この本もいいのにな」と思っても、絵が細かかったり、

大勢で見るには無理があったりして、何冊かはあきらめた。

 

あきらめた本の一つが、『うちのこみませんでした?』だ。

ナンシー・タフリ作で、パッと目を引く大きなカモの絵。

お母さんカモが、いなくなってしまった1匹の子ガモを

他のきょうだいを引き連れて、探しに回るお話。

うちのこみませんでした?

 

 

 

 

 

 

 

出会った動物たちに、「うちのこみませんでした?」と聞いて回るのだが、

だれも見てないらしい。

ところが…、絵本を見ている子どもたちからは一斉に、

「あそこ!」「いてる!」と声が上がる。

 

どのページにも、ほんのちょっとだけいなくなったはずの1匹の姿が。

だからこの本は、見え隠れしている子ガモを探せるくらいの距離と、

子どもの人数じゃないと無理なのだ。

一緒に読むには、すごく面白い本。

 

ところで、なぜこの本を紹介しようと思ったかと言うと…

実は今日、お散歩に行った近所の田んぼで、

この絵本そっくりの、子ガモの団体さんを見たから!

水路に掛かったコンクリの橋の下で、何やら水音がして、

鯉かと、のぞいたらカモの親子がいたのだ。

 

まだ握りこぶし大の、この絵にそっくりな模様の子ガモが多分10羽ほど。

くっ付き合って、ぶしつけにのぞく人間から、泳いで逃げていた。

思わず、ごめんごめんと言ってしまった。

可愛かったなあ。イタチやタヌキなどに襲われずに育ってほしい。

 

次の文庫の日は、7月1日です。

(芝 直子)

「バスが来ましたよ」 2023年6月3日 

今日のまゆーら 2023/06/04



 

昨日の災害級の大雨が過ぎて、青空になった。

文庫や、我が家の下の県道も通行止めになっていたし、色々大変だった。

 

いつも通りに開いた文庫で、和子さんにお話を聞いてもらったり、

持って行った本を読んだりして過ごす。

もしかしてお見えになるかも、と聞いていたお客様は

おいでにならなかったのが、ちょっぴり残念。

 

さて、和子さんとおしゃべりしていたら、欲しい本があると言われた。

何でも、ご住職がどこかで聞いてきた絵本で、

「しゃべれない人が、バスに乗る話」とのこと。

 

いやいや、それはきっと目の不自由な人と、子どもたちの交流を描いた

『バスが来ましたよ』の事だと思う。

「小さい手のリレー、って言わなかった?」

「あっ、そんな感じ。文庫にある?」

バスが来ましたよ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

テレビやネットなどで紹介された、実話をもとにして作られた絵本で、

由美村嬉々作、松本春野絵。

私も図書館で見たし、近くの旭学園にも置いてあった。

 

目の病気で失明した男性が、バス通勤の時に、

小学校の子どもたちが手助けをしてくれて、年度が替わっても引き継がれ、

ずうっと交流が続いたというお話だ。

 

「文庫には無いわ、買おうか?」

珍しく和子さんがリクエストしてくれたから、買おう!

次の文庫の時まで待ってね。

 

ところで来週は文庫の日じゃないけれど、

文庫を借りて、紀北子どもの本連絡会の総会兼例会をすることになった。

今年の紀北子どもの本連絡会の例会は、あちこちの文庫を訪ねて

これからの文庫の役割などを改めて考えようという、文庫ツアー。

 

その第1回がまゆーら文庫というわけです。

何を見ていただいたらいいのやら。

 

次の文庫の日は、6月17日です。

(芝 直子)

「ブルドーザーのガンバ」 2023年5月20日 

今日のまゆーら 2023/05/21



今日はお習字の日で、文庫には早くからあお君の姿が。

ママがお習字に行く間、文庫で遊ぼう。

 

前回に続いて、ポケモンの塗り絵に励むあお君の横で、

私もすみっコぐらしの絵を見ながら、それを下絵にして風車作り。

絵は無くてもいいんだけど、あった方が楽しいかと。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そしたらあお君も、ポケモンの絵を描いた風車が欲しいと言い出して、

細かいポケモンの絵にてこずりながら、リクエストに応えてそっちも制作。

とてもよく回るのができて、境内で回してみる。

む、私のすみっコぐらしのよりもよく回るぞ。

 

ところで、なんとあお君、文庫で借りた本の数が100冊になった!!

最近は100冊になるまで借りてくれる人が無かったので、

前回の平成25年の藤浪賢太郎君以来、10年ぶりか?!

 

 

 

 

 

 

 

文庫をリニューアルした時に、100冊や200冊になった人の貼り紙が

劣化していたので取り外して、パソコンとパウチできれいにした。

だから書き足すとなると、上からマジックで書くしかなくて、

写真のようになったけれど。

 

我ながら下手な字やなあ、と眺めていて、ハッと気がついた。

書き足した2枚目の上にある、1枚目の『100冊になったおともだち』の中に、

かつて三兄妹で文庫に通ってくれていた、ママの名前もあるではないか。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ママたちは三人とも幼稚園の時に100冊になっている。

あお君と一緒だ!!

恐るべし、文庫の歴史。

 

さて、今日あお君が借りてくれた本は、鶴見正夫作の『ブルドーザーのガンバ』。

ちょうど返却に来てくれた方が置いていかれた絵本だ。

あお君が目ざとく見つけて、「これ借りる」と言ってくれた。

ブルドーザーのガンバ

 

 

 

 

 

 

 

古くなって捨てられたブルドーザーが、救急車を通すためにがけ崩れを

取り除いて、男の子を救うお話。

 

ちょっと終わり方が気になるけれど、この本は50年も前に出版されている。

団地がどんどん作られて、造成の花形だったブルドーザーのガンバ。

下の息子がこの本を好きだったのを思い出した。

 

さあ、あお君に100冊のお祝いだわ。

あお君、ママたちは200冊の貼り紙にも名前があるよ。

 

次の文庫の日は、6月3日です。

(芝 直子)

「きょうはなんのひ?」 2023年5月6日 

今日のまゆーら 2023/05/07



ゴールデンウイークも終盤の土曜日。

一応祭日でもない普通の土曜日で、文庫の日だ。

ひょっとしたら、連休しか来られない珍しいお客さんがいらっしゃるかも、

と思ったけれど、残念ながらどなたも見えず。

 

和子さんと、本堂の横の池を眺めて、まったりした。

池の上の青葉がきれいだと、誘ってくださったのだ。

本当にこの季節、次々に咲く花も、鮮やかな新緑も見事だと思う。

 

文庫の前に、ひときわ目を引く黄色い花が咲いていて、

ひょっとしたらと思ったら、やっぱり春菊だった。

こんなに鮮やかな花が咲くんだ。

食べちゃうから、花が咲くまで置いとかないものなあ、普通。

 

静かな文庫で、和子さんにおはなしを聞いてもらう。

新潟県の昔話で『ぶよのいっとき』。

浦島太郎の逆バージョンで、りっぱな屋敷で3年過ごしたはずが、

実はわずかな時間しか過ぎていなかったという不思議な話。

昔、テレビアニメの「にほんむかしばなし」で見た記憶があるわ。

きょうはなんのひ?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

それから絵本の棚を探して、今度発行する紀北子どもの本連絡会の

新聞に使いたくて、『きょうはなんのひ?』を見つけた。

瀬田貞二作・林明子絵の、昔からあるとてもいい絵本。

 

こっそり隠したヒントのお手紙の数々を、順番に辿っていくと…。

パパとママの結婚記念日のために、一生懸命にパズルを仕込む、まみこ。

読んだ子どもたちが、実際に同じようなことをしてみたという話を

いっぱい聞いたことがある。

 

さて、お休みの間にどなたか来られたらしく、

返却用の箱に絵本が数冊入っていたのを片付ける。

借りてくれて良かったこと。

 

次の文庫の日は、5月20日です。

(芝 直子)

「天狗童子」 2023年4月15日 

今日のまゆーら 2023/04/16



今日はお習字の日で、あお君が遊びに来てくれた。

最近ポケモンにハマっているらしく、せっせとポケモンのお絵かき。

色々教えてくれるが、なかなか難しい。

 

ても、待てよ、確かポケモンの塗り絵がどっかにあったはず。

探したら、10年以上前に私が作った、ポケモンの塗り絵が大量に出てきて、

あお君も大喜びしてくれた。

 

当時働いていた学童保育の子どもたち用に、せっせと作ったものだ。

まだ需要があって良かったわ。

ポケモンの大ブームの後は、妖怪ウォッチに取って代わられて、

誰もポケモンに興味がなくなったのかと思っていた。

写真はポケモンの名前を言いながら、夢中で塗り絵をするあお君。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

塗り絵をしながら、お見えになった栄田さんと一緒に私のお話を聞いてくれた。

和歌山弁こてこての、紀州の殿さんの昔話。

殿さまの命を救った男が、障子の穴から見えるほどの土地を所望する話。

 

栄田さんは、息子さんにと、佐藤さとるの『天狗童子』を探しに来てくれたのだ。

前に読んで面白かったから、息子さんにも手渡してみようと思ったとのこと。

天狗童子

 

 

 

 

 

 

 

 

 

九郎丸というカラス天狗の成長と、人とのつながり、歴史上の出来事などが

絡まり合って、読み応えのある児童文学のファンタジーだ。

途中で急にスピードが変わるところが、唯一気になるけれど、

私も大好きな本。

 

栄田さんが帰られてから、お習字帰りのママと、おばあちゃんもいらしたので、

『紀州の殿さん-障子の穴-』を追加公演(?!)

こてこての和歌山弁は、おばあちゃんには馴染みだったかも。

この前小さい男の子に、このお話をした時、言葉がわかるか心配で、

「わかる?」とたずねたら、「日本語に似てるからわかる」と言われた。

そうか、和歌山弁は日本語じゃないかもね。

まゆーら文庫 昭和60年ごろ

 

 

 

 

 

 

 

もう一枚の写真は、なんと昭和60年(1985年)のまゆーら文庫。

紀北子どもの本連絡会の新聞『紀の子』に、文庫最盛期の頃の写真を

載せることになって、アルバムから探したものだ。

文庫はもうすぐ半世紀になります。

 

次の文庫の日は、5月6日です。

ゴールデンウイーク真っ只中だけど、開いてます。

 

(芝 直子)

「さくら」 2023年4月1日 

今日のまゆーら 2023/04/04



今日はまゆーら文庫の花祭り。

折よくいろんなお花が満開で、文庫に来てくださった皆さんも、

色とりどりのお花を持って来てくださった。

花御堂

 

 

 

 

 

 

 

なんと子どもさんは8人もいて、大人の方も10人。

思いがけず大勢来てくださって、本当にうれしかった。

大人にカウントしたけど、そのうち二人はみきちゃんとりこちゃんで、

高校生? 大学生? すっかり大きくなって、びっくりしてしまう。

道で会っても分からないわ、きっと。

 

子どもも、あお君のいとこさんたちや、吉田さんの姉妹、

東京から来てくれたはるかちゃんとあきら君姉弟。

他にも昔まゆーらに来ていた人の甥御さんとか、すごくにぎやか。

みんな、誕生仏様にお花を供えて、甘茶を掛けてくれた。

さくら

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そのあと、絵本『さくら』を読み聞かせ。

表紙を見せた途端、みんなが「ああー」って言うくらい、タイムリーな絵本だ。

そこらじゅうの公園で連日お花見をしている時期だものね。

 

 

 

 

 

 

 

この絵本は、長谷川摂子さん作、絵は矢間芳子さん。

ものすごく緻密な絵で、ソメイヨシノの1年間が描かれている。

虫の卵や毛虫、セミの抜け殻まで、本当にリアルで…。

こうやって春には満開になるのだと、よくわかる。

まゆーら文庫 花まつり

 

 

 

 

 

 

 

その後のお話は、『あなのはなし』と『地蔵浄土』。

こんなに小さい子がたくさん来てくれるとは予想していなくて、

二つ目の『地蔵浄土』はちょっとわかりにくかったかもしれない。

選択ミスだったらごめん。

 

終わってから、久しぶりに会ったみきちゃんたちに、

オマケに『紀州の殿さん』を聞いてもらってから、

文庫で満員になっている子どもたちと遊んだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

坊主めくりや、ドールハウス、次々に出てくるリクエストに応えて、

楽しく遊んだらくたびれた。

さあ、また一緒に遊べたらいいね。

 

次の文庫の日は、4月15日です。

(芝 直子)

花まつり2023

今日のまゆーら 2023/04/01


4月1日土曜日 14時から

正教寺本堂にて

花まつりを開催します

参加費は無料

お供えのお花を持ってきてくださいね

花まつりはお釈迦さまのお誕生のお祝いです

花で飾られた花御堂の誕生仏に

お花を備えて、甘茶をかけてお祝いします

まゆーら文庫の芝直子さんが

昔ばなしの語りや絵本を読んでくれます

どんなお話かお楽しみに

「こねこのぴっち」 2023年3月18日 

今日のまゆーら 2023/03/20



今年の桜は早い!

もうあちこちで山桜が開花して、山が白くなっている。

ソメイヨシノももうすぐ咲くなあ。

 

次回の文庫の日、4月1日は、花祭り。

もしかしたらソメイヨシノは満開で、皆さんお花見に繰り出すかしらん。

文庫にも来てくれたらいいな。

 

今日の文庫はお客様が無くて、一人で本を読んでいたら、

和子さんが「誰もないから、お話して」と言いながら入ってこられた。

 

小さい子向けのお話か、大人向けか、と思案したが、

「前に聞いた和歌山のお話、タヌキの話がもう一回聞きたい」とのこと。

ああ、『扇之芝のたぬき』ね。

あれならいつでも語れる、私にとっては特別なお話だ。

何しろ、小さい頃から父親に何度も聞いた、地元のお話だから。

 

扇之芝と言うのは、和歌山城の北西の角、三年坂を上がった所。

県立美術館の反対側になって、三角形の扇の形からそう呼ばれている。

昔々は、そこにタヌキが出て、悪さをしたというお話だ。

 

最近では誰も信じてくれないけれど、私の小さい頃にはお城の中の動物園に、

タヌキとキツネが飼育されていた。

父親からタヌキの話をしょっちゅう聞いていたものだから、

檻の中のタヌキを見て、「お前か!」と思った記憶があるもの。

 

和子さんにお話を聞いてもらってから、絵本の整理をしていたら、

懐かしい本を見つけた。

前回の『ジェインの毛布』と同じくらいに古くからある、

ハンス・フィッシャー作の『こねこのぴっち』。

こねこのピッチ

 

 

 

 

 

 

 

 

石井桃子さんの訳で、70年くらい前に出版されたものだ。

田舎の農場に暮らす動物たちの様子と、子ネコのぴっちがとにかく可愛くて、

昔、一番上の子どもに読み聞かせてから、何度読んだかわからない。

 

ぴっちのきょうだいの名前が、ぱっちとか、みっちとか言うのも

娘のお気に入りだった気がする。

 

そういえば同じくらい古い、渡辺茂男さんの『もりのへなそうる』には、当初、

はなそうる、ひなそうる、ふなそうる…とか言う兄弟がいる設定だったとか。

脱線した。

 

次回4月1日は、花祭りです。

どんなお花でもいいので、何かお花を持って遊びにいらしてください。

4月8日ではないので、ごめんなさい。

 

次の文庫の日は、4月1日です。

(芝 直子)

「ジェインの毛布」 2023年3月4日 

今日のまゆーら 2023/03/16



境内の上で、梅の花が満開で、近くには椿の赤がきれいに見える。

すっかり春らしくなってきた、お客のない文庫で、和子さんとおしゃべり。

 

「梅と桜と合わせて見れば…って、昔の手遊び歌があったよね」と

言ってみたら、和子さんは知らないとのことで、

すぐさま歌に詳しいお友達に電話してくださった。

 

あいにくその方もご存じなかったらしいが、多分こんな感じ。

『梅と桜と合わせて見れば 梅の眺めはピコシャノシャンシャン

ウサギが餅食ってホーイホイ』

あれ? なぜウサギが餅食うんだろう。餅搗くんじゃないのかな。

 

まあそれはともかく、和子さんとおしゃべりしていたら、

和子さんが書架の『ジェインの毛布』を見て、「懐かしい」と言う。

ホントに、ずっと昔からここにあるよね。

ジェインのもうふ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「文庫、始まった頃からあるん違う?」

「あるよ。懐かしいね。」

アーサー・ミラー作のこの本は、幼年童話の古典で、すごく素敵な本だ。

赤ちゃんの時から使っていたピンクの毛布が、いつの間にか小さくなって、

でも、どうしてもそれが無いとダメ、という女の子。

 

小さい子が、毛布だったりタオルだったり、ぬいぐるみだったり、

とにかくお気に入りのものをいつも持っていないと落ち着かない事って、

普通にあると思う。

 

ボロボロになっても、汚れても、手放せないものを身に着けている子を見て、

「あれがあの子のジェインの毛布やね」と言い合ったりしたものだ。

うちの息子も、後生大事に汚いタオルを持っていたわ。

うーん、懐かしい。

 

最近そんな言い方は聞かないから、もしかしたら

スヌーピーに出てくるライナスの、青い毛布に取って代わられたか?

50年前に出た『ジェインの毛布』は、今読んでも本当に暖かい素敵な本で、

ぜひぜひ読んでほしいと、改めて思った。

 

さて、そろそろ花祭りの時期になったので、和子さんと相談して、

今年もお花を持って来てもらって遊ぼう、ということになった。

 

ただし、本来の花祭りの日は4月8日で、たまたま土曜日ではあるんだけれど、

文庫の日じゃない。

そこで早いけど、4月1日の土曜日になりました。

間違えずに4月1日に来てくださるかしら。ちょっと心配。

皆様よろしくお願いします。

 

次の文庫の日は、3月18日です。

(芝 直子)