「じごくのそうべえ」 2013年3月16日 

今日のまゆーら 2013/03/21

今日の文庫は珍しくお客がいっぱい。
りこちゃんのお友だち姉妹が
お母さんと一緒に来てくれた。

境内では水温む季節を地で行くさやちゃんが
金柑の実を千切って集めて水遊び。

そしたら、さやちゃんのいない間に
いつのまにか他の子たちが金柑を持ちだして
入口の階段脇の溝に転がして遊ぶ
『金柑流し』が始まった。
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コロコロと勢いよく転がり落ちる金柑を拾っては、
また階段を駆け上がり、上から転がす…
結構しんどい遊び゛になっていた。

そのうちに大事な金柑を転がされていることに
さやちゃんが気付いて、さあ大変。

大泣きしてママに言いつけに行く。

そんなに大事にモノとは知らなかったわ。
ごめんごめん。

ゆきや君ママが、金柑って食べられるんだと
教えてくれて、みんなで味見。

花粉症に効くかなぁと言いながら食べるのは
マスク姿のみきちゃんママ。
今年は特にひどいらしい。

花粉症にいいのはジャバラ。
柑橘系なら何でもいいわけじゃないで、と
冷静なゆきや君ママに言われていた。

ところでさやちゃんが大事な金柑をほっといて
何をしていたかと言うと、
文庫で『じごくのそうべえ』を聞いていたのだ。
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田島征三作の、ご存知
『とざいとうざい、かるわざしのそうべえ
いっせいちだいのかるわざ…』で
始まる名作絵本だ。

保育園で読んでもらって、
今さやちゃんのお気に入りの本らしい。

文庫にもあるよ、とママが冒頭を暗唱したところ、
何で知ってるの、とびっくりしたとか。
うん、芝さんだってほとんど終わりまで暗唱できるな。

そう言えば何年か前、学童保育に行っている小学校で、
『じごくのそうべえ』が先生手製の副読本になっていて、
それはいいが、
あちこち飛んだり、言葉を替えられてて
不思議に思ったものだ。

あれはなぜだったのだろうと、今でも疑問。
古くから親しまれている名作は、
勝手に変えてほしくないわ。
聞く方も辛かった。

さてさて、3月は第5土曜日までありますが、
30日は勝手ながら遊びに行くのでお休み。

次の文庫の日は、4月6日です。
  (芝 直子)

「ぼちぼちいこか」 2013年3月2日 

今日のまゆーら 2013/03/02

昨日は春一番の温かい風だったのに、

今日は10℃以上も下がってみぞれが吹きつける。

 

文庫の境内では、寒さもなんのその、

みきちゃんが縄跳びの猛練習だ。

 

二重跳びが連続で出来るようにと頑張っているのだが、

「見に来て!」とのお誘いにはひらにご容赦を願って、

暖かい文庫の中からお母さんと応援する。

 

2回か3回しか飛べないと言っていたのに、

帰る頃にはビュンビュンと風を切る縄の音が

連続して聞こえてきて、10回以上も飛べたとの事。

 

「頑張ってるなあ」と

話していたら、りこちゃんが本を見ながら

「頑張っても太いからあかんのや」と爆弾発言。

 

一瞬ドキッとしたが、りこちゃんは

モーリス・セイラーの『ぼちぼちいこか』を

ひろげて読んでいたのだ。

 

色んな花形職業に憧れるカバが、

懸命にチャレンジしても、体重ゆえに失敗する話。

 

パイロットになったら重すぎて

飛行機の操縦席が取れて地上に残ったり、

ピアニストになったら力がありすぎて

ピアノがひしゃげたり…。

 

バレリーナになったら床に穴があく。

 

でもめげないカバは、

「まあ、ぼちぼちいこかということや」でおしまい。

 

なぜ関西弁で訳してるんだろうと言う話になり、

表題紙に書いてある原題を見る。

 

勿論見てくれたのは私じゃなくて

本職の英語の先生をしているりこちゃんママ。

 

「カバは何になれるのかな、って書いてるわ」

と教えてくれた。

 

それが「ぼちぼちいこか」になったわけだ。

 

ちなみに某通販の500色の色鉛筆を購入途中のを

りこちゃんママが持ってきて、見せてもらったが、

色の名前がすごい。

 

紅殻格子、とか額田王の茜、とか。

谷川のサワガニ、なんてのも。

お姫さまと毒リンゴ、雪ん子のほっぺ…。

どんなんやねん、とカバ君ばりに突っ込みたくなる。

 

それの英語名も書いてるんだけど、

全く日本語の意味とは関係が無いのもオカシイ。

 

何だか今日は日本語訳の不思議を色々知った日。

 

「暑い暑い」と言いながら入ってきたみきちゃんは、

カバ君とは違って、きっと何にでもなれるわ。

 

次の文庫の日は、3月16日です。

(芝 直子)