今日のまゆーら

  「ぼちぼちいこか」 2013年3月2日 

2013年03月02日

昨日は春一番の温かい風だったのに、

今日は10℃以上も下がってみぞれが吹きつける。

 

文庫の境内では、寒さもなんのその、

みきちゃんが縄跳びの猛練習だ。

 

二重跳びが連続で出来るようにと頑張っているのだが、

「見に来て!」とのお誘いにはひらにご容赦を願って、

暖かい文庫の中からお母さんと応援する。

 

2回か3回しか飛べないと言っていたのに、

帰る頃にはビュンビュンと風を切る縄の音が

連続して聞こえてきて、10回以上も飛べたとの事。

 

「頑張ってるなあ」と

話していたら、りこちゃんが本を見ながら

「頑張っても太いからあかんのや」と爆弾発言。

 

一瞬ドキッとしたが、りこちゃんは

モーリス・セイラーの『ぼちぼちいこか』を

ひろげて読んでいたのだ。

 

色んな花形職業に憧れるカバが、

懸命にチャレンジしても、体重ゆえに失敗する話。

 

パイロットになったら重すぎて

飛行機の操縦席が取れて地上に残ったり、

ピアニストになったら力がありすぎて

ピアノがひしゃげたり…。

 

バレリーナになったら床に穴があく。

 

でもめげないカバは、

「まあ、ぼちぼちいこかということや」でおしまい。

 

なぜ関西弁で訳してるんだろうと言う話になり、

表題紙に書いてある原題を見る。

 

勿論見てくれたのは私じゃなくて

本職の英語の先生をしているりこちゃんママ。

 

「カバは何になれるのかな、って書いてるわ」

と教えてくれた。

 

それが「ぼちぼちいこか」になったわけだ。

 

ちなみに某通販の500色の色鉛筆を購入途中のを

りこちゃんママが持ってきて、見せてもらったが、

色の名前がすごい。

 

紅殻格子、とか額田王の茜、とか。

谷川のサワガニ、なんてのも。

お姫さまと毒リンゴ、雪ん子のほっぺ…。

どんなんやねん、とカバ君ばりに突っ込みたくなる。

 

それの英語名も書いてるんだけど、

全く日本語の意味とは関係が無いのもオカシイ。

 

何だか今日は日本語訳の不思議を色々知った日。

 

「暑い暑い」と言いながら入ってきたみきちゃんは、

カバ君とは違って、きっと何にでもなれるわ。

 

次の文庫の日は、3月16日です。

(芝 直子)