ご奉賛いただきました皆様、
しばらくご無沙汰をいたしております。
いかがお過ごしでしょうか。
せっかくのGWですが、不要不急の外出は控えていらっしゃる方も
多いことと思います。
一日も早く心配なく移動し、
旅に出たり、いろんな方と交流や仕事ができる世の中に
戻してゆきたいですね。
お寺では春のお彼岸、花まつり、永代経と法要と
寺族だけでお勤めさせて頂きました。
仏事は皆様の大切なご先祖様のことを偲び、
安らかな日々を送らせていただいていることに
改めて感謝し、お念仏させて頂く機会です。
忙しい毎日で心の余裕がなくなることも多いですが、
手を合わすことで、自分を振り返ったり、感謝したりする
心の余裕を取り戻していただければ幸いです。
誰にでも分け隔てなく降り注ぐお日さまのように
私たちに降り注いでくださる仏様の御慈悲の光を受けて
皆様の日常が安心で実り多き日々でありますよう
心から願っております。
さて、写経の表具も大詰めを迎えております。
上田大愚さんからレポートが届きましたので、ご紹介させて頂きます。
また、6月19日(土)10時から予定しております、
奉納法要をご予定に入れていただければ幸いです。
密を避けるため、ご支援いただいた金額で本堂とオンラインでのご参加を
分けさせて頂きたく、失礼とは存じますが
ご容赦をお願いいたします。
また、上田大愚さんの書を40点ほど展示し、
解説も予定しております。
ご期待ください。
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真清堂さんレポート その2です
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3月末に真清堂さんにおじゃましたところ
ちょうど三部経の作業をしておられたのでお話を伺いました。
作業は順調に進んでおり、4巻ともすでに軸棒に本紙をすべてつないで
覆輪という紙を上下に取り付ける作業や、軸先の金具を取り付ける作業も完了、
これからは表紙と見返しなどをつける作業に入っていくということで、
ちょうど表紙の裂地(布)を裏打ちして加工しておられました。
これが4巻分の表紙になります。
仕上がり具合の確認ということで、仏説無量寿経の下巻の一部を検品させていただきました。
今回は、さまざまな色や種類の写経用紙を使用しました。
写経用紙には界線とよばれる線が引かれてあり、だいたいどの紙でもその寸法はいっしょなのですが
紙質の違いなどにより裏打ち(紙のしわを水で伸ばし補強のため別の紙を裏からのり付けする作業)
によって微妙な差が出るらしく、それを何十メートル分も歪みが出ないようにつなげていくのは至難の業で、
職人さんもたいへん苦労されたそうです。
写真はちょうど色も紙質もちがう用紙のつなぎ目部分、
自然にきれいにつながれています。
また用紙の上下に紫色の細い線が見えますが、これが覆輪と呼ばれるもので、
装飾と補強の役目を果たします。
巻物の最初から終わりまで、まったく同じ寸法で手作業でのり付けされます。
ミリ単位以下の作業、根気と卓越した技術が必要な仕事です。
阿弥陀経の巻末部分も特別に見せていただきました。
4巻の中でも一番短い長さとはいえ10mを超えますので、巻末まで巻き取るのも一苦労。
そして出てきたのが・・・
阿弥陀経の巻末には、表白文に続きご奉賛いただいた皆様のお名前、関係者のお名前が書かれています。
ここは最終部分の詳閲様(古来は経文が間違っていないか最後に確認した高僧がたのお名前を書いていましたが、
今回は奉納にあたり特にご尽力いただいた皆様のお名前を書かせていただいております。)、
総代様、ご寺族様のお名前の部分になります。
奥付と呼ばれる巻末部分は、金砂子が振られた美しい料紙が使われています。4巻統一の仕様とのことです。
表具も最終段階に入り、職人さんも気合をいれてがんばっておられます。
また、お経を本尊前に安置する立経台の制作もはじまるようです(こちらもオーダーメイドです。)。
たくさんの皆さまのおかげで作業が進んでおりますこと、心より感謝いたしております。
上田大愚
大愚拝
上田大愚さん紹介
https://syoukyouji.com/syoukyouji/library/
浄土三部経
https://ja.m.wikipedia.org/wiki/%E6%B5%84%E5%9C%9F%E4%B8%89%E9%83%A8%E7%B5%8C