いよいよ文庫の近くでも田植えが始まった。
田植え機が音を立てて動いている田んぼもあるし、
水の中で早苗が頼りなく風に吹かれているところもあって、楽しくなる。
和子さんに聞いてもらったお話は、ドンピシャ、田植えの頃のお話で、
東北の昔話、『さなぶりの猫』。
実は明日、紀伊風土記の丘でのお話会でこの話をするので、予行演習だ。
さなぶりというのは、田植えの後のお祭りで、
手伝ってくれた大勢の人を招いてご馳走をふるまう。
ご馳走の目玉は、庭の池でこしらえた鯉の甘煮。
つねづねそれを食べてみたいと思っていた下男と下女は…。
鯉を盗ったとの濡れ衣を着せられたネコが、きれいにその場を収める話。
この時期限定のお話だ。
文庫のお客様は一人も無かったので、本を読んで過ごす。
季節柄目についたのが、『ホタルの光は、なぞだらけ』という科学絵本だ。
多分去年の蛍の時期に、佐武さんにいただいた本だと思う。

光る生き物は蛍だけじゃなくて、魚やミミズ、魚などいっぱいあるのだとか。
その写真がきれいで、見ているだけでも楽しいが、
著者の大場祐一さんの少年時代の話や、研究者時代の話なども
読んでいて引き込まれてしまう。
読み物としても楽しい本だ。
それから、和子さんが下さった、大量の古いマッチを調べてみる。
どうやらマッチそのものは燃えるけれど、箱の側面の、
何という名前だか、こする部分が古くなって黴ているのかも。
リメイクしたらお話の時に使えるかもしれないので、帰って干してみよう。
それにしても100個ほどあるんだけどな。
台風が接近しているとのことで、ちょうどその頃に宝塚行きの予定…。
今日はすごくいい天気なのにと、ドキドキしながら帰ります。
次の文庫の日は、6月6日です。
(芝 直子)



