「魔法使いのチョコレート・ケーキ」 2023年10月7日 

今日のまゆーら 2023/10/09



先週まで冷房を使っていたはずなのに、なんと肌寒くなったこと!

今朝の散歩は本当に寒くて、上着をしっかり着込んだ。

…秋はどこへ行った、とぼやいてしまう。

 

今日の文庫は、和子さんがお留守で、境内ではご住職が畑仕事。

文庫で本の片づけをしていたら、栄田さんがお見えになった。

数少ない、本を借りてくれるお客様だ。

 

今日も新しく数冊を借りて、素敵なリュックサックに入れて、

自転車で帰られた。

稲刈りの進む田んぼの中を、颯爽とマウンテンバイクで走るそうだ。

 

 

本を借りて、白い紙に書いてくれていたら、その紙がいっぱいになった。

新しい紙をお渡ししたけれど、子どもたちみたいにノートへ作ったらよかったな。

大人の方でも、読みやすい楽しい本は一杯あるので、ぜひ借りてください。

魔法使いのチョコレートケーキ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そんな物語の一つをご紹介。

マーガレット・マーヒー作の『魔法使いのチョコレート・ケーキ』だ。

短編集で、読みやすいし、中身はちょっぴり不思議な、魔法めいたお話。

登場人物は子どもが多いけれど、

子どもの心がわかる、素敵な大人もたくさん出てくる。

 

『メリー・ゴウ・ラウンド』も、好きだし、

『魔法使いのチョコレート・ケーキ』は、ちょっと切ない。

童心に返って、ファンタジーを楽しみませんか。

 

ところで、11月にまゆーらに縁の方たちの作品展を開くとのこと、

確かに、上田大愚氏を筆頭に、物作りや芸術に秀でた方はたくさんおられる。

私のドールハウスも展示してくださるとのお話で、それは大変。

あっちこっち壊れてしまっているから、修理して、埃も拭かねば。

 

あのドールハウスは、まゆーらに来た子どもたちが自由に遊んでくれるように

置いてあるので、壊れても、小物がなくなっても、一向に困らない。

直せばいいだけの事だから。

よし、久しぶりに気合を入れて修理しよう。それも楽しいぞ。

 

次の文庫の日は、10月21日です。

(芝 直子)

「くるまはいくつ」 2023年9月30日 

今日のまゆーら 2023/10/02



今日のおススメ絵本は、50年以上前に出版された本。

渡辺茂男作・堀内誠一絵の『くるまはいくつ』だ。

文庫の歴史と、あんまり変わらない。

くるまはいくつ

 

 

 

 

 

 

 

堀内誠一さんの絵になる本を探していて、集めた絵本だ。

古くても、渡辺茂男作さんのイデアは斬新だし、絵もかわいい。

堀内さんって、かわいいこんな絵も描くし、線描きの緻密な絵や、

ゆったりした水彩画風の絵本など、幅広い画風が魅力。

 

集めた本を文庫に持って行ったので、誰か読んでくれるといいな。

この絵本は、車が一つの物は何?  一輪車。

二つの物は? 自転車 と、どんどん増えていく。

じゃあ、車が10個ついているのは…。なんだろう。

乗り物好きの小さい子なら、きっと喜んでくれると思う・

 

田んぼの稲刈りも進んで、彼岸花が色あせてきた。

昼間はものすごく暑いけど、季節は進んでいるらしい。

そういえば昨日はお月見だった。

 

和子さんに、『ウサギが月で餅ついてるわけ』という

和歌山のお話を一つ聞いてもらって、今日はおしまい。

鳴かなくなった鈴虫のケースも引き上げだ。

また来年。

 

次の文庫の日は10月7日です。

(芝 直子)

「秘密の花園」 2023年9月16日 

今日のまゆーら 2023/09/17



今日も残暑が厳しくて、お墓の花も干からびている。

水道の水も熱湯で、しばらく出していないと花筒に入れられない。

そんな中、お習字の方々が熱心においでになっている。

 

文庫は涼しくしてくださっていて、ありがたい。

お客様が無かったので、一人で涼しい文庫でゆっくり本を探す。

この頃探しているのは、堀内誠一さんが挿絵を描いた本だ。

 

自身でも『ちのはなし』などの科学の本を出しているが、

他の作家の方の作品に絵を描いているのが多いのだ。

渡辺茂男さんとのコラボで『くるまはいくつ』とか、

西内ミナミさんとの『ぐるんぱのようちえん』とか、名作が多い。

秘密の花園

 

 

 

 

 

 

 

 

 

その中でも、バーネット作の『秘密の花園』の挿絵がいい。

大好きな本なのに、この中の繊細な白黒の線描きの絵が、

堀内誠一さんの描いたものだとは最近まで知らなかった。

この人の絵は、鮮やかな色合いのポップなものから、

水彩風の大きな絵まで、とても変化に富んでいて、見ていて楽しい。

秘密の花園 挿絵

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『秘密の花園』は、児童文学の名作で、50年くらい昔に出版されたもの。

両親を亡くしてインドからイギリスのお屋敷に引き取られた少女と、

体を悪くして部屋に閉じこもったきりの少年との、出会いと再生。

二人とも生い立ちから心を病んでいるが、閉ざされた花園の中で、

花園と共に、次第に再生していくまでの、長い物語だ。

 

文庫にあるものの、誰も借りてくれたことのない本の一つかもしれない。

読んだらすごく面白くて、特に最後のページなど、

車椅子のはずの少年が、父親と共に堂々と歩いて屋敷に帰るシーンは、

何回読んだか分からない。

 

なのにこのイラストが、堀内誠一さんだと知らなかったなんて。

まだまだ文庫の本も、知らないことで一杯だわ。

 

次の文庫の日は、9月30日です。

(芝 直子)

「じどうしゃ じどうしゃ じどうしゃ」 2023年9月2日 

今日のまゆーら 2023/09/07



いつのまにか9月。
早朝のお散歩はめっきり涼しくなったけれど、日中はやっぱり猛暑。
石段に文庫の看板を結びつけてたら、じりじりと首筋が暑い。

今日はどなたも見えなくて、文庫で自分のための本探しをする。
おはなしの会の仲間と続けている、絵本の勉強会があって、
今月は私の担当。

渡辺茂男さんの『くるまはいくつ』などがテーマで、その資料だ。
幸い、探した本のほとんどが文庫にあって、どっさり持って帰ることになった。
うーん、やっぱり文庫の蔵書はすごい。

じどうしゃじどうしゃじどうしゃ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

それで見つけたのが、同じ渡辺茂男作の『じどうしゃ じどうしゃ じどうしゃ』
本の体裁としては、絵本ではなく幼年童話だが、
字は少しで、どのページも車の絵がいっぱい。
お客を乗せたタクシーが、原っぱの中の一本道で、渋滞に巻き込まれる。
なんで停まっているの、と前の車に聞きに行くと…

伝言ゲームみたいに返事がどんどん変わるのも面白いけれど、
並んだ車の、バラエティーに富んでいることといったら。
乗り物好きの子どもなら、絶対喜ぶこと請け合いだ。
さて、大渋滞の原因は…?
なるほど。

お出かけだった和子さんが、途中で帰ってこられたけれど、
ずいぶんお疲れになった様子。
早く涼しくならないと、しんどいね。
冬野の田んぼでは、そろそろ稲刈りも始まっている。

次の文庫の日は、9月16日です。
(芝 直子)

「ママ、ママ、おなかがいたいよ」 2023年8月19日 

今日のまゆーら 2023/08/20



 

今日は久しぶりのお習字の日で、予定ではあお君の100冊のお祝い。
何しろ100冊になったお友だちが誕生したのは、10年ぶりだものだから、
この際、お習字に来られた皆様の前でプレゼントを渡すことになったのだ。

そんなに大したプレゼントではないのだけれど、せっかくだから、
皆様にもお祝いしてもらえたらうれしい。

お習字が一段落して呼びに来てくれるのを文庫で待ってたら、
前回に続いて、はるかちゃんとあきら君が来てくれた。
あれ、今日は東京に帰っちゃう日だと思っていた。

どうやら先日の台風の余波で、移動の予定が明日になったらしい。
嬉しいハプニングで、久しぶりにママのせっちゃんにもお会いした。
写真ははるかちゃんと、折り紙の傘を作っているところ。
今日も見えると分かっていたら、何か準備しとくんだったけど、
折り紙とゼムクリップで、かわいい傘ができて良かったわ。

 

 

 

 

 

 

 

3人でいっぱい散らかして楽しく遊んでいるところへ
和子さんが呼びに来てくれて、本堂に移動。
大人の方がいっぱいいる前で、あお君に100冊のお祝いを渡す。
皆さん、暖かく拍手してくださった。

それから和子さんに言われて準備していたお話を一つ、聞いてもらう。
お話ってどんなのか、初めて聞いてくださる方々がほとんどで、大緊張。
お話のろうそくも灯して、5分ほどの『円明はんの三宝柑』を語らせてもらう。
語り終わったら、前列の方が面白かったと言ってくださって、安心したが、
ほぼ押し売りだな。

ママ、ママおなかがいたいよ

 

 

 

 

 

 

 

早々に文庫に撤収して、また子どもたちと本を読む。
『ママ、ママ、おなかがいたいよ』を見つけて読んだけれど、
レミイ・シャーリップ とバートン・サプリー作のこの本、
女の子のおなかから、次々に飲み込んでいたものが出てくる。
それがほぼ影絵になっていて、影絵は小さい子にはわかりにくかったかも。
選択ミスだわ。

出産予定日を目前にしたあお君のママと、せっちゃんが、
初対面ながら絵本のアドバイスなどで盛り上がっていて、
そういえばお二人とも、昔、文庫に通ってたくさん本を読み、
今はお子さん連れで来てくださっている、という共通点。
すごいなあ、文庫半世紀の歴史を感じてしまうわ。
きっと次にお二人が文庫で会う時には、あお君の妹が一緒だな。

せっちゃんは、あきら君の出産で里帰りされた時から、
はるかちゃんの本を借りてくれていたわけで、
ちゃんとノートに付けていたら、100冊に近いのでは。
メモに付けてくれているのを、今度じっくり数えてみよう。

次の文庫の日は、9月2日です。
(芝 直子)

「大ピンチずかん」 2023年8月5日

今日のまゆーら 2023/08/15



夏休みも真っただ中になって、今日は東京から待望のお客様。

春休み以来の、はるかちゃんとあきら君だ。

文庫に来るのをとても楽しみにしてくれていたとかで、

うれし涙が出ちゃうよ。

まゆーら文庫 今日のまゆーら

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ママが今日帰省の予定だとかで、二人はおばあちゃんが連れてきてくれた。

たった4か月ほどの間に、すっかり大きくなっている。

 

さっそくカードゲームやトランプをして、お絵かきと工作。

小さいタオルハンカチで作る、かわいいクマちゃんができた。

目は、文庫にあった素敵なボタンだ。

 

それから二人にお話を聞いてもらう。

『だれがいちばん兄さんか』っていう、ちょっぴりクイズみたいなお話だ。

仲良く暮らす4匹の動物たちが、その中でだれがいちばん兄さんか、

決めようよ、と言い出して…。

 

僕が小さい頃、この大きな木は、僕の背の高さだった、とゾウ。

僕が小さい頃、この木は僕の体と同じ大きさだった、とサル。

ウサギは、自分よりずっと小さかったと言い、最後にハトが、

私が種をくわえてきたんだと言う。

 

さすがにはるかちゃんは、「わかった!」と言って、

あきらくんは、体の大きさで、ゾウが兄さんだと思う、とのこと。

うんうん、だれが兄さんだろうねぇ。

 

帰りには、二人とも絵本を何冊も借りてくれた。

はるかちゃんが探したのは、鈴木ノリタケ作の『大ピンチずかん』。

なんでも、春休みに来た時に、他の子が借りていくのを見て、

いいなと思っていたとのことだ。

本棚にあって良かった。

大ピンチずかん

 

 

 

 

 

 

 

 

 

とにかく面白い本だものね。

マサカそんな…というようなピンチが次々に出てきて、

牛乳をひっくり返したり、自転車の将棋倒しに出会ったり、

心当たりがありすぎる。

小学校低学年なら、ドンピシャ、ハマると思うので、楽しんでね。

 

さて、和子さんからお野菜を一杯いただいて、帰ります。

 

次の文庫の日は、8月19日です。

(芝 直子)

「わたしおてつだいねこ」 2023年7月29日 

今日のまゆーら



さあ夏休み。

ひょっとしたら夏休み限定の、帰省のお子さんがいらっしゃるかと密かに期待。

でもどなたも見えなくて、一人で本を読んでたら、

元かいがら文庫の、栄田さんがお見えになった。

 

以前借りてた本を返して、また別のを借りてくれる、

まゆーらにはありがたい、本を目当てのお客様だ。

暑い中を、ありがとうございます。

 

おはなしの会の大先輩、栄田さんに、和歌山の昔話をひとつ聞いてもらって、

色々お話のアドバイスもいただく。

聞いてもらったのは、紀三井寺の和尚様を主人公にした、

『円明はんと三宝柑』という不思議なお話。

 

江戸時代に紀三井寺におられた、有徳の和尚さんが、

徳島の火事を見つけて、紀三井寺から三宝柑を投げて消火したと…!

実はこのお話を覚えた時、お名前の読み方が、えんめいさんか、

えんみょうさんか分からなくて、紀三井寺に電話してお尋ねしたのだ。

 

結果、紀三井寺のご住職からの返信メールで、

お名前はえんめいさんが正しくて、そのほか、円明さんの伝承や、

今も徳をしのんで命日には法要が行われているとか、

ありがたいことに、いろんな情報を教えてくださった。

 

おかげで、お話をするにしても、背景とか情報が自分の中で膨らんで、

とても語りやすくなった気がする。

いつかまた、まゆーらでも聞いてください。

わたしおてつだいねこ

 

 

 

 

 

 

 

さて、タイトルの『わたしおてつだいねこ』・竹下文子作 は、

20年以上前から文庫にある本。

絵本ではないが、いわゆる幼年童話。

表紙には、可愛いエプロン姿の、やる気満々のネコ。

 

余りの忙しさに、つい「ネコの手も借りたい」と言ってしまったお母さんの前に

お手伝いをします、と現れたネコだ。

うん、今更だけど、ネコの手なんか絶対に役には立たないのよね。

まだ、「孫の手」の方がマシ…というのは、我が家の実体験だ。

 

でもこのかわいい表紙を見ていると、ひょっとして役に立ってくれるかもと、

危ない期待をしてしまう。

結果はぜひ本を読んでみてください。

 

次の文庫の日は、8月5日です。

(芝 直子)

「たんけんライト」 2023年7月15日

今日のまゆーら 2023/07/20



夏休みも目前に迫った暑い日。

今日予定のお習字の会は、講師の上田大愚先生が体調不良とのことで、

急遽お休みになったらしい。

それは大変、どうかお体、大切になさってください。

 

お習字の日じゃないなら、あお君もお休みだなと思って、

読みかけの本やら、覚えかけのお話のコピーやらを持って行ったけれど、

嬉しいことに、あお君が本を借りに来てくれた。

 

さっそく積み木を一杯並べて、、「ここは会社」と言いながら、

あお君の世界を繰り広げてくれた。

会社の一角にはお店もできて、店員さんたちもスタンバイしている。

どんどん広がって、事業拡張のようで何よりだ。

 

もうすぐ第二子ご出産を控えて、お仕事もまだ頑張っておられるお母さんと、

おしゃべりしながら、あお君ワールドを楽しませてもらった。

その後であお君が選んだのが、『たんけんライト』のシリーズだ。

たんけんライト

 

 

 

 

 

 

 

 

 

巻末についている、懐中電灯型の紙を差し込むと、あら不思議、

隠れている動物や品物が、ライトに照らされて見えてくるのだ。

10年以上前からの、人気の絵本だ。

10冊くらいあったのに、最近は数冊しか見当たらないが、

あお君はその中から5冊も借りてくれた。

 

ところで写真は、会社の終業時間になったらしく、お片づけに励むあお君が、

働いていた鳥さんたちを寝かせているところ。

親鳥の後について、一列でうちに帰った鳥たち。

 

 

 

 

 

 

 

みんな揃って、横になって眠るらしい。

なんと、やっぱり寝るときはそう来るか。

あんまり意外で、楽しかったので、写真を撮らせてもらった。

 

あお君がお片づけを終えて帰るころに、いきなり知り合いの学童保育の支援員が

遊びに来てくれて、最近の仕事の話や、文庫の話に花が咲く。

 

彼は、和子さんとは、京都で開催された親鸞展の話や、

お経の話をしていたが、そっちは私にはさっぱり分からない。

何はともあれ、誰も来てくれないかと思っていた文庫が

賑やかだったのがうれしいわ。

 

次の文庫の日は、7月29日です。

(芝 直子)

「とべバッタ」 2023年7月1日 

今日のまゆーら 2023/07/09



今日の絵本は、やっぱりこれ。

田島征三作の『とべバッタ』だ。

ページいっぱいのバッタの、大迫力に引き込まれる。

天敵から逃れて、とうとう空へ飛び立つバッタ。

読むだけで元気が出そうな本なのだ。

 

 

 

 

 

 

 

前回探した、読み聞かせ向きの絵本に入れ忘れたのが悔やまれる。

ぜひこれも、子どもたちと一緒に読んでほしい。

子どもによったら、虫はいやというかもしれないけれど、

だいたい、虫だって、よく見れば一生懸命生きていて、可愛いのだ。

 

そういえばうちにも、バッタじゃないけれど、カブトムシだの、

アゲハ蝶の幼虫などがいるわ。

小さい子がいるわけでもない、高齢者の家なんだけどな。

 

カブトムシは、毎年飼育しているやつが今年も孵化したもので、9匹。

アゲハ蝶は、庭の山椒の葉っぱで孵化したものだ。

早いこと捕まえて飼育ケースに移しておかないと、葉っぱを丸坊主にされ、

お父さんがひねりつぶそうとするのだ。

うん、天敵はお父さんだな。

 

雨降りで、あいにくお客様が無かった文庫で、今日も本を読んだり、

和子さんにお話を聞いてもらって、終了。

今日のお話は、和子さんのリクエストで、『みそ買い橋』。

 

先月まゆーらで、紀北子どもの本連絡会の例会をしたときに、

メンバーの馬場さんがお話を語ってくれたのだが、

それがイギリスの『スワファムの行商人』というお話で、

どういうわけか、そっくり同じお話が日本にもあるのだ。

 

それが『みそ買い橋』。

どっちも、橋の上でいい知らせを聞けるという、夢のお告げを信じて

何日も経ち続けていた男の話。

日本にも外国にも同じお話があるのは、人の気持ちが同じだからかも。

 

次の文庫の日は、7月15日です。

(芝 直子)

「うちのこみませんでした?」 2023年6月17日 

今日のまゆーら 2023/06/22



梅雨の晴れ間のお日さまで、今日はギラギラの日差し。

駐車場から登ってくるのにも、日傘が手放せなくて、

入り口の手すりに看板を結びつけるのに四苦八苦。

 

お習字の日で、入ってこられる方たちにご挨拶しながら紐を結んでいたら、

あお君のお母さんが、今日はあお君はお休みとのこと。

パパといいところへお出かけらしい。

じゃあ100冊のお祝いは、次回にしよう。

 

一人の文庫で、今日は絵本を探すことにする。

知り合いに、「読み聞かせに向いた絵本を教えて」と頼まれているのだ。

一杯あるよ、と安請け合いをしたものの、

いい絵本が、イコール読み聞かせ向きとは限らない。

 

大勢の子どもたちの前で読むのなら、絵も遠目にはっきりしている方がいいし、

文字も多すぎては困る。

もちろん子どもたちの心をひきつける絵本であることは必須。

そう考えると、なかなか難しいのだわ。

 

まゆーら文庫にはたくさん絵本があるので、じっくり探すことにした。

2時間ほどかかって、30冊くらい候補をリストアップ。

でも、「あー、この本もいいのにな」と思っても、絵が細かかったり、

大勢で見るには無理があったりして、何冊かはあきらめた。

 

あきらめた本の一つが、『うちのこみませんでした?』だ。

ナンシー・タフリ作で、パッと目を引く大きなカモの絵。

お母さんカモが、いなくなってしまった1匹の子ガモを

他のきょうだいを引き連れて、探しに回るお話。

うちのこみませんでした?

 

 

 

 

 

 

 

出会った動物たちに、「うちのこみませんでした?」と聞いて回るのだが、

だれも見てないらしい。

ところが…、絵本を見ている子どもたちからは一斉に、

「あそこ!」「いてる!」と声が上がる。

 

どのページにも、ほんのちょっとだけいなくなったはずの1匹の姿が。

だからこの本は、見え隠れしている子ガモを探せるくらいの距離と、

子どもの人数じゃないと無理なのだ。

一緒に読むには、すごく面白い本。

 

ところで、なぜこの本を紹介しようと思ったかと言うと…

実は今日、お散歩に行った近所の田んぼで、

この絵本そっくりの、子ガモの団体さんを見たから!

水路に掛かったコンクリの橋の下で、何やら水音がして、

鯉かと、のぞいたらカモの親子がいたのだ。

 

まだ握りこぶし大の、この絵にそっくりな模様の子ガモが多分10羽ほど。

くっ付き合って、ぶしつけにのぞく人間から、泳いで逃げていた。

思わず、ごめんごめんと言ってしまった。

可愛かったなあ。イタチやタヌキなどに襲われずに育ってほしい。

 

次の文庫の日は、7月1日です。

(芝 直子)