「ジャコのお菓子な学校」 2018年4月7日
2018年04月12日
今日も残念ながらお客さんが無かったので、
読みかけの本をひたすら読んで過ごす。
あいにく子どもの本ではないけれど、
読んでいたのは宮部みゆきの『悲嘆の門』。
最初の巻に出てきた、病気のお母さんが息絶えようとしている部屋で、
誰の助けも受けられずに、飢えながら窓辺で嵐の街を見つめていた
5歳の女の子。
その子が最終巻で、主人公が人としての世界に戻って来るための
最後の楔になる。
ミステリーを越えたファンタジー小説だが、
本筋とは少し離れ、子どもを残して逝く母親の思いが、
その後もずっと子どもを護っている場面に、涙ぐんでしまった。
で、鼻をぐじゅぐじゅさせていたら、和子さんに「寒かった?!」と。
いえいえ、確かに今日は寒いけど、風邪じゃないから大丈夫です…。
気分を変えて、楽しい子どもの本を御紹介しよう。
ラッシェル・オスファテールの『ジャコのお菓子な学校』。
何よりも食べることが大好きな男の子のお話。
字を読むことも、数字を覚えることも苦手な2年生のジャコが、
偶然見つけたクッキーの作り方の本に夢中になり、
必死でレシピを読んで、生まれて初めて一人でクッキーを作るのだ。
めちゃくちゃな作り方でトラブル続出の末、おいしいクッキーが完成する。
そして次々に色んなお菓子を作れるようになるのだ。
おいしいお菓子を食べたくなること、請け合いの本!
紀北子どもの本連絡会のビブリオバトルのために見つけた本で、
とっても楽しかったので、文庫に入れました。
ぜひ読んでみてね。
さて次回の文庫の日は、花祭りです。
時間はいつもと同じ2時。
なんでもいいので、なにかお花を持って来てね。
次の文庫の日は、4月21日です。
(芝 直子)