今日のまゆーら

  「おしいれのぼうけん」 2020年4月18日 

2020年04月19日

 

 

世の中、コロナの感染予報で、全ての会合も行事も自粛になりつつある。

まゆーらはどうしようかと藤浪さんがお電話をくれた。

もともと滅多に子どもが来ないし、開けて一人で座っていても害はなかろうと、

今日もいつものように開庫する。

 

そしたらののかちゃんが来てくれた。

マスクをしたののかちゃんと私と、二人でゆったり遊ぶ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

プラバンをしたり、粘土のパフェを乗せたマグネットを作ったり。

ちっちゃいマグネットに、一生懸命ボンドで飾りをつけているののかちゃん。

 

前回修理のために持って帰ったドールハウスの、

家部分だけがなんとか完成したので運び込んだら、

ののかちゃんが中に家具や小物を並べてくれた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ドールハウスは壁にゴリゴリとのこぎりで穴を開け、窓を増やした。

それと前から暖炉だけがあったので、この際煙突を作ってみた。

子どもたちが暖炉を部屋の真ん中に置いたりして、

なんだかけったいな具合だったし、それも壁際に固定する。

 

でも暖炉の中に焚き木を作るつもりだったのを忘れていた。

次回文庫で作りこむことにしよう。

 

学校が休校になっているのに、塾はあると言うののかちゃんが

アルコール消毒液を滴らせながら帰った後、

お寺に用事で来ていた文庫のOB、上田大愚氏が息子さんと一緒に寄ってくれた。

 

自粛が続いているお習字教室を、ネット配信する相談をしていたらしい。

なんでもかんでもネット配信で、私みたいに、頭からそんなのわからん、と

逃げ出してしまう人間には困った世の中になったものだ。

 

40年前からのお付き合いで、つい上田チャンと呼んでしまう彼も、

「平安時代とおんなじ、墨と筆で書いてる世界やから、苦手で」と言い、

「本気でやろうとして無いだけや」と、大学生の息子さんに言われている。

うーん、私も耳が痛いかも。

 

で、文庫に上がって来てくれた二人が、きれいになった本棚を見て

「この本読んだ」「懐かしい」と読んだ本の話に花が咲く。

 

「文庫で走り回ってた記憶ばかりあるけど、

こうして見ると結構読んでたんやなあ」と、上田チャン。

 

そうね、私もアナタが走り回っていた記憶しかないわ。

でも今懐かしいと言ってくれた本の数々は、

読書好きの子ならではのラインナップだ。

上田チャン、たくさん本を読んでくれてたのに気づいてなくてゴメン。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

今回のタイトルにした、古田足日作の『おしいれのぼうけん』は、

息子さんが懐かしがってくれた本。

低学年の頃に何回か来てくれたよね。

 

実は『おしいれのぼうけん』は私にとって、ちょっと苦手な本だ。

長く読み継がれている名作絵本ではあるけれど、

学童保育の仕事柄、言う事を聞かない子どもたちにどれだけ手を焼いても、

この本みたいに押し入れに閉じ込めるなんて、絶対に出来ないから。

 

ケンカして大暴れする子をなんとか捕まえて、汗だくで押さえていたら、

「放せよ、虐待や」などと叫ばれるので。

今の小学校では、暴れる子を廊下に閉めだす事すらダメだと言われた。

 

じゃあどうすればいいのかの正解が見つからないまま、3月末で退職。

いろいろあったあれやこれやから解放されて、

さあ好きな事をやれると思ったら、このコロナ騒ぎでアテが外れている次第。

 

もう少ししたら、『おしいれのぼうけん』も、違う視点で楽しめるかしら。

 

次の文庫の日は、5月2日です。

(芝 直子)