今日のまゆーら

  「ものいうなべ」 2020年9月5日 

2020年09月06日




 

 

9月になって、大きい台風も接近しているニュース。

何の行事もない半年の間に、変なところで季節を感じてしまう。

 

残念ながら今日も文庫のお客はゼロ。

本棚から出した本をじっくり読んでいるうちに、閉める時間になってしまった。

私はそれでもいいんだけれど、文庫を開けるために

お部屋を片付けてきれいにしてくださっているのが申し訳ない。

 

そういえば、お盆で文庫を閉めた日に、ののかちゃんが

本の交換に来てくれたらしい。

お盆で塾がお休みになったから来られたのかも、と思ってしまった。

みんな色々忙しいのかな。

 

本棚から取り出して読んでいたのは、メリー・C・ハッチ作の

『ものいうなべ』。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「岩波おはなしの本」の1冊で、デンマークの楽しいお話を集めた本だ。

このシリーズは各国に伝わる昔話を、国ごとに集めたもので、

お国柄がしのばれてなかなか面白い。

 

デンマークは言うまでもなくアンデルセンの国。

アンデルセン自身も、小さいころにはこの本に集められたような

昔話を聞くのが大好きだったそうだ。

 

「ものいうなべ」は、貧乏なお百姓が唯一の財産だった牛を売りに行き、

なぜか3本足の鍋と交換してしまうお話。

ところがこの鍋、しゃべるわ歩くわ、お金持ちの家に出かけて行って、

いろんなものを持ち帰ってくる。

 

多分もう絶版になっているらしい数十年前のシリーズだけれど、

文庫には何冊か残っている。

地味―で古い本だから、探すのも大変だったりして。

 

もう一つの写真は、ドールハウスの庭に咲く彼岸花。

花瓶に活けて床の間に置く花ではないかもしれないので、

庭に勝手に生えた・・・という風情に作ってみた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

もうすぐ本物の彼岸花が田んぼの畔に咲くだろう。

季節が少し進むかな。

コロナ騒ぎが落ち着くまで、ドールハウスで季節を感じる小物を作ろう。

 

次の文庫の日は、9月19日です。

(芝 直子)