今日のまゆーら

  「うちのこみませんでした?」 2023年6月17日 

2023年06月22日



梅雨の晴れ間のお日さまで、今日はギラギラの日差し。

駐車場から登ってくるのにも、日傘が手放せなくて、

入り口の手すりに看板を結びつけるのに四苦八苦。

 

お習字の日で、入ってこられる方たちにご挨拶しながら紐を結んでいたら、

あお君のお母さんが、今日はあお君はお休みとのこと。

パパといいところへお出かけらしい。

じゃあ100冊のお祝いは、次回にしよう。

 

一人の文庫で、今日は絵本を探すことにする。

知り合いに、「読み聞かせに向いた絵本を教えて」と頼まれているのだ。

一杯あるよ、と安請け合いをしたものの、

いい絵本が、イコール読み聞かせ向きとは限らない。

 

大勢の子どもたちの前で読むのなら、絵も遠目にはっきりしている方がいいし、

文字も多すぎては困る。

もちろん子どもたちの心をひきつける絵本であることは必須。

そう考えると、なかなか難しいのだわ。

 

まゆーら文庫にはたくさん絵本があるので、じっくり探すことにした。

2時間ほどかかって、30冊くらい候補をリストアップ。

でも、「あー、この本もいいのにな」と思っても、絵が細かかったり、

大勢で見るには無理があったりして、何冊かはあきらめた。

 

あきらめた本の一つが、『うちのこみませんでした?』だ。

ナンシー・タフリ作で、パッと目を引く大きなカモの絵。

お母さんカモが、いなくなってしまった1匹の子ガモを

他のきょうだいを引き連れて、探しに回るお話。

うちのこみませんでした?

 

 

 

 

 

 

 

出会った動物たちに、「うちのこみませんでした?」と聞いて回るのだが、

だれも見てないらしい。

ところが…、絵本を見ている子どもたちからは一斉に、

「あそこ!」「いてる!」と声が上がる。

 

どのページにも、ほんのちょっとだけいなくなったはずの1匹の姿が。

だからこの本は、見え隠れしている子ガモを探せるくらいの距離と、

子どもの人数じゃないと無理なのだ。

一緒に読むには、すごく面白い本。

 

ところで、なぜこの本を紹介しようと思ったかと言うと…

実は今日、お散歩に行った近所の田んぼで、

この絵本そっくりの、子ガモの団体さんを見たから!

水路に掛かったコンクリの橋の下で、何やら水音がして、

鯉かと、のぞいたらカモの親子がいたのだ。

 

まだ握りこぶし大の、この絵にそっくりな模様の子ガモが多分10羽ほど。

くっ付き合って、ぶしつけにのぞく人間から、泳いで逃げていた。

思わず、ごめんごめんと言ってしまった。

可愛かったなあ。イタチやタヌキなどに襲われずに育ってほしい。

 

次の文庫の日は、7月1日です。

(芝 直子)