今日のまゆーら

  「いやいやえん」 2024年10月19日 

2024年10月20日



なんと、真夏のような暑さが続いて、今日も文庫にエアコンの風が心地よい。

汗をかきかきお墓に参って、文庫で一休みしていたら、

久しぶりに佐武さんがおいでになった。

 

お習字の日だけど、お天気も悪いから、お客様があってうれしい。

佐武さんは去年と同様、ドングリを拾って持ってきてくれて、

ドングリの絵本も2冊、寄付してくださった。

 

どちらもドングリの事を詳しく書いた、きれいな絵本で、

これを持ってフィールドワークに行けそうな、手ごろなサイズだ。

文庫に置いとくだけではもったいないかも。

どこかで活用したいなあ。

 

お習字が終わった皆さんが、傘をさして帰って行かれる。

本降りになったようだ。

そしたらお習字の上田先生が、帰りに文庫に顔を出して、

「芝さん、『いやいやえん』ある?」

いやいやえん

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そうか、つい何日か前、中川李枝子さんの訃報を聞いたばかりだわ。

『ぐりとぐら』などの素晴らしい絵本の生みの親で、

たくさんの名作を書かれた中川李枝子さんだから、

ニュースを見た時は、本当にさみしい気持ちになった。

 

二人三脚で絵を描かれていた、妹の大村百合子さんも亡くなったし、

大げさかもしれないが、一つの時代の終わりみたいな気がする。

 

上田先生は、中川李枝子さんの訃報で色々な作品を思い出し、

その中で『いやいやえん』は確かに読んだのに、どんなお話だったのか、

記憶があいまいで気になったらしい。

 

文庫にあった古―い『いやいやえん』を手に取って、

「あ、しげる、やったなあ」と、主人公の名前を思い出したようだ。

なんでもいやだいやだと言う子どもたちが連れてこられる

いやいやえんが舞台の、短編集だ。

そんな幼稚園がホントにあったら、それこそ、いやだなあ。

 

小学校の1年生の教科書に出てくる『くじらぐも』も、中川李枝子さん作で、

上田先生はその本読みをする息子さんがとても可愛くて、

その頃、動画を取ったんだと、見せてくれた。

えっ、それって十数年前の事だよね。

 

大きなかわいい声で本読みをする、息子さんの動画を見ていて、

私もいろいろ思い出した。

学童保育で指導員をしていたころ、1年生の本読みで、これをさんざん聞いた。

 

『4じかんめの ことです。

1ねん2くみの こどもたちが たいそうを していると、

空に、大きな くじらが あらわれました。

まっしろい くもの くじらです。』

 

すっかり忘れていた、当時の1年生の顔と声が次々に浮かんできて、

じぶんでもびっくり…。

思い出させてくれた、中川李枝子さんのご冥福をお祈りします。

 

次の文庫の日は、11月2日です。

勝手ながら私は休みですが、お寺にどなたかいらっしゃったら、

声をかけてください。

(芝 直子)