
「げんきなマドレーヌ」 2025年3月29日
2025年04月01日
桜がチラホラ咲き始めて、境内ではウグイスの声が聞こえる。
今年初めて聞いたわ!!
裏の山にいるらしく、とてもきれいに鳴いている。
季節の初めはたいてい下手くそな声なんだけど。
そういえばもう春休みだったんだ。
この前、いつもお話に行く施設が、春休みは時間が変わるのを忘れて、
すっかり忘れて大失敗したばなりなのに。
施設の子どもさんに「仕方ないよ、いつも3時半だし」と慰められた。
なのに、文庫にあきら君が来てくれて、あっ、春休みだったんだと思い出した。
東京からいつもの里帰りで、お姉ちゃんと一緒に来てくれて、とてもうれしい。
久しぶりに会う二人の成長ぶりにもびっくり。
きっと夏休みになったら、はるかちゃんは私より大きくなってるわ。
その大きくなった二人の写真を撮り忘れたのは、大失敗。
最近失敗が多いなぁ、私。
あきら君は座り込んで9冊も本を読み、
はるかちゃんはドールハウスの模様替えに夢中。
それから、佐武さんに貨幣の本を紹介してもらったり、
一緒にカードゲームをしたりと、目いっぱい遊んだ。
途中ではるかちゃんが、文庫にあるマドレーヌちゃんの人形を見つけて、
着こんでいるコートやマフラーを脱がし始め、いつのまにか裸んぼに…。
そしたらなんと、右の下腹に傷跡の線が出てきて、びっくり。
まさか、こんな絶対見えない所に誰か落書きした?と言いかけて気がついた。
盲腸の跡だ!!
ルドウィッヒ・ベーメルマンス作・絵の、文庫にもたくさんある『マドレーヌシリーズ』、その中にマドレーヌちゃんが盲腸になると言うお話があった。
『げんきなマドレーヌ』だ。
さっそく本棚から見つけたのを、後から来たお母さんも一緒に聞いてもらう。
パリの寄宿舎に暮らしている12人の女の子、その中の一番おチビの
マドレーヌが、盲腸になって手術をして入院してしまう。
先生のミス・クラベルが、他の11人を連れてお見舞いに行くと…。
とても生き生きとして、素敵な本だ。
そうだったのか、文庫にあるマドレーヌちゃん人形は、盲腸の後だったのね。
パンツまでぬがして遊ぶ子がいなかったから、気がつかなかったわ。
お話も楽しみにしてくれていたようで、あきら君のリクエストで二つ語った。
貧しい男がお大尽さまの娘を好きになる『にぁ~う』を語ったら、
はるかちゃんが冷静に、「えー、だめよ」と言ったのかおかしかったわ。
来週の土曜日は花祭りなんだけど、はるかちゃんたちはその日に帰京するらしい。
また夏休みになったら会えるかな。
次の文庫の日は、4月5日です。
花祭りなので、何かお花を持ってきてください。
タンポポでも、レンゲでも何でもいいよ。
(芝 直子)