「巨人シュトンペ=ピルト 北ヨーロッパのはなし」 2013年6月29日
2013年06月29日
さて今日は久しぶりにお客ゼロの日。
まあこんな日もあるわ。
藤浪さんとゆっくりおしゃべりして、
院主さんともご挨拶。
めっきりお耳が不自由になられたらしい院主さんに
大きな声でお話をする。
こんな大きい声でしゃべるのも久しぶりだわ。
写真はお元気そうな院主さんです。
藤浪さんが、遠い昔に満州から引き揚げてきた時の、
色んな思い出を聞かせてくれた。
若いころの院主さんが、幼い姉妹を抱えて
苦労の末、無事に日本に帰還した時の話。
床だけしか無い無蓋列車の中央に身を寄せ合って
座ってきたとの事。
景色が目に浮かぶようで、残留孤児にもならずに
連れ帰ってくれた院主さんへの感謝の気持ちが、
藤浪さんの語り口に滲んでいた。
文庫のお客ゼロでも、良いお話を聞けて良かった。
今年の紀北子どもの本連絡会のテーマが、
時代ごとに分けて、いい本を持ち寄ろうとのことで、
とりあえず来月は1950年以前の作品。
あるのかなあと思ったが、どっこい、
まゆーらの本は結構年代物が多かった。
『ふしぎの国のアリス』、『長くつしたのピッピ』
『ハイジ』、『銀河鉄道の夜』など
より取り見取りで、大荷物で借りて帰る。
本を探しているうちにくたびれて、
手に取った本を読んで休憩したら、
これが面白くて、休憩しっぱなしになってしまった。
小澤俊夫編訳の『巨人シュトンペ=ピルト
~北ヨーロッパのはなし』 世界のメルヒェン図書館②だ。
外国の昔話と言うと、ついグリムを思ってしまうが、
ノルウェー、スエーデンなどの北欧諸国のお話が
こんなに豊かで面白かったとは!!
あまりに古い本で(それでも1981年)、表紙に絵も無く、
ネットで調べてもイメージ写真は無し。
実物は文庫にあるので、ぜひ読んでみてください。
これはいいなあ。
さてもう一枚の写真は、階段脇の夏ミカンの木の
花の蜜を吸っている蝶の写真です。
写って無いかもしれないけど、ミツバチも群がっていた。
子どもの声の代わりに、ミツバチの羽音がすごかったよ。
次の文庫の日は、7月6日です。
(芝 直子)