「猫と五つ目の季節」2016年6月4日
2016年06月10日
なんと今日は文庫が満員!
さやちゃんのクラスメートが二人、それぞれお母さんやきょうだいと一緒に
遊びに来てくれたのだ。
座るところも窮屈でお気の毒なくらい。
私はなるべく邪魔にならないように、隅っこの定位置に引きこもる。
そこはいつも座布団が何枚か積んであって、何だか牢名主のようだ。
もしくは最近はやりの『笑点』か。
みんなでお手本の順番待ちをしながらプラバンをする。
たえちゃんにトースターで焼いてもらい、可愛いのが出来た。
直前に使った名残か、トースターからニンニクっぽい
香ばしいにおいが立ち込めたのはご愛敬。
写真はみんなでプラバンに絵を描いている所と、
その後、ドールハウスで夢中になって遊んでいる所。
お嬢さんばっかりで、なかなかにぎやかだ。
いつもの常連さんたちは、ひたすら本を読んでいる。
雨模様で蒸し暑い文庫にも網戸が入ったし、いい感じだ。
「蒸し蒸ししてきたね。6月4日だけに…」と
柄にもなさそうな駄洒落を言ってくれたのはりこちゃんママ。
そのりこちゃんママが、私に貸してくれたのがこの本。
お知り合いのシンガーソングライター、山田稔明さんの書いた
自伝的小説『猫と五つ目の季節』だ。
うちには現在9匹のネコがいるので貸してくださったもので、
「よくある猫本の一つだけど」との注釈つきだったが、
読み始めたら止まらなくて、その夜のうちに読んでしまった。
三毛猫ポチ(!)との13年間の暮らしを、
悲喜交々の赤裸々なエピソードで綴った本で、
ネコ飼いのあるあるから始まって、別離の悲しみ、新しい出会いで終わる。
生き物が死んで行くのは避けられないことだけれど、慣れることは出来ない。
うちにも、今まで旅立った7匹のネコたちの思い出があることを、
しみじみ思いだしながら読んだ。
病気でだんだん弱り、静かに息を引き取ったネコもいれば、
ベランダの高い手すりから落ちるという、ネコにはあるまじき事故で
私の腕の中で一瞬の死を迎えたネコもいた。
一つ一つ書いてたら紙面が足りなくなってしまうわ。
今いる9匹に手を焼いて振り回されている日々も、大切な日々だと再認識。
貸して下さってありがとう。
次の文庫の日は、6月18日です。
(芝 直子)