「ベル・リア ~戦火の中の犬~」 2021年6月5日
2021年06月06日
梅雨らしく、降ったり止んだりの境内で、ご住職が菜っ葉の収穫中。
和子さんがその菜っ葉を半分くださったので、有難く頂戴した。
「きのう、ワクチン2回目したんよ」と、和子さん。
なんだか調子が悪そうだ。
私も今週、2回目のコロナワクチンをしてから、発熱してダウンした。
高熱でもないのに、体の節々がひどく痛んで、動けなかったのだ。
二人でそんな話で盛り上がってしまった。
休んでた方がいいよ、と和子さんにすすめて、文庫で本を読む。
前回の文庫の日から読んでいる、『ベル・リア ~戦火の中の犬~』だ。
シーラ・バンフォード作のとても古い本。
第2次大戦中のフランスで、旅芸人一座の犬だった黒いテリアが、
撤収中のイギリス兵に救われ、その兵士と共に撃沈され、
最後にはイギリスにで、余生を過ごすまでの話だ。
厳しい戦争の現実と、その中を生きようとする人々の姿や、
犬と関わり、変わっていく様子など、読みだしたらどんどん引き込まれる。
ユネスコライブラリー100でもらった本の1冊なので、数が多くて
きちんと読んでなかったのかも。
改めて読むと、すごく心に迫るいい本だ。
それとも昔読んだ時とは感じ方が変わったのかもしれない。
そんなことってあるなあ。
年月を重ねるのも悪くない。
さて、少し楽になったらしい和子さんが戻ってきて、
自分でカーテンを引いて、お話のリクエスト。
有難いので、ろうそくをつけて聞いてもらった。
今日のお話はアイルランドの昔話で、『ネコの家に行った女の子』。
とても喜んでくださるので、お話をするのが楽しい。
次回は何を聞いてもらおう。
いただいた菜っ葉は、帰ってピーナツ和えにしました。
おいしかったです。ごちそうさま。
次の文庫の日は、6月19日です。
(芝 直子)