「ねえ、どれがいい?」 2022年12月3日
2022年12月10日
今日は成道会。
お釈迦様が悟りを開かれた、お祝いの日だ。
きっとお客様はないだろうから、和子さんと二人でお勤めをして、
おしゃべりをして過ごそうと思っていたら…
ありがたいことにたくさんのお客様が見えて、用意したお菓子も足りないほど。
ご住職が朝から近所の檀家さんのおうちに、ポスティングをしてくださったらしい。
本堂でお勤めをして、ちっちゃいお子さんにもお焼香してもらい、
それから私が絵本とお話を聞いてもらう。
せっかく本堂でお話をさせていただくのだからと、
選んだのは『ずいてん小僧さん』。
山の中のお寺のずいてん小僧さんが、いたずらキツネを懲らしめる話だ。
捕まりそうになったキツネが、本堂のお釈迦様に化けるという話で、
さて、どっちが本物やら。
本堂で語ると、なかなか真に迫って面白い。
無事に成道会が終わってから、文庫に移動してゆっくり遊ぶ。
中学生のいぶき君は、岩波書店の『西遊記』上下巻を借りてくれた。
先日借りた『西遊後記』が面白かったので、
本家本元の『西遊記』にも興味を持ってくれたらしい。
重いんだよ。本棚から出した私がうっかり落として、ドスンと言ったくらい。
小さい子を連れていらっしゃったお母さん方は、
偶然にも、それぞれがお知り合いだったり、親戚だったり。
子どもの頃にまゆーら文庫に通ってくれていたお母さん方でもある。
懐かしい絵本を見つけて、お子さんそっちのけで楽しんでくれた。
なんといっても、ジョン・バーニンガムの『ねえ、どれがいい?』だ。
ジャムだらけになるのと、水をかけられるのと、どろんこになるのと、
ねえ、どれがいい?
出てくる質問が絶対に選べない選択ばかりで、
お母さんも子どもたちも大騒ぎで楽しんでくれた。
「ライオンに追いかけられるのがいい」と言ったのはあお君だったかな。
「サンタクロースのプレゼント配りを手伝う」と言うのはゆうが君。
手伝うだけで、もらえないかもしれないよ、と聞いたけど、いい、とのこと。
他にも懐かしい楽しい本や、新しい本もあるので、ぜひまた遊びに来てください。
やあ、久しぶりににぎやかで楽しかった。
次の文庫の日は、12月17日です。年内最終だわ。
(芝 直子)