
『ベロ出しチョンマ』は、斎藤隆介作の童話集。
おいでになった佐武さんが、前に『モチモチの木』を栃の木がらみで紹介したので、
「モチモチの木って、ベロ出しチョンマと同じ作者なんですね。気がつかなかった」と言われたのだ。
確かにそうだけど、文庫には無いですねぇとお返事。
どちらかと言えば大人向けの童話集なので、
単独では『ベロ出しチョンマ』は、絵本になっていないと思う。
一緒に入っている『モチモチの木』や『八郎』や、『花咲き山』は、
滝平次郎さんの美しい切り絵のままで、絵本になっているのだけれどなあ。
正直に言うと、子どもが残酷な目に合うお話は、個人的に苦手だ。
3歳の子どもも含めて、一家全員が磔になって死ぬなんて怖すぎる。
一貫してこの童話集のテーマが、自己犠牲とか、献身とか、
そういう方面であることも、苦手な一因かもしれない。
私が、いたってちゃらんぽらんな人間なもので。
なのに、なんだか今日の文庫はそっち方面に流れていく。
和子さんから、満州から引き揚げた頃の凄惨なお話を聞いたし、
佐武さんも詳しくて、絶妙な相槌を打ってくださるし。
最近の世界情勢を鑑みても、目を背けてはならない貴重な体験談。
そもそもが私が今日のお話に選んだ、『きんぷくりんとかんぷくりん』が
いけなかったのかも。
和歌山の民話で、でたらめに魚の名前を言って、褒美の5両をせしめた男が、
代官にばれて、「打ち首じゃ」と言われる話。
機転を利かせて代官を煙に巻くのだか、子どもの前では語りにくい。
そもそも代官を知らんしなあ。「だいこん?」って言われたし。
イカが干したらスルメになるのも、多分小さい子では分からない。

打ち首と、戦争体験と、ベロ出しチョンマで終わった文庫の日でした。
写真は明日のひな祭りに合わせて、飾ってみたドールハウスです。
次の文庫の日は、3月16日です。
(芝 直子)




















