今日も残念ながらお客さんが無かったので、
読みかけの本をひたすら読んで過ごす。
あいにく子どもの本ではないけれど、
読んでいたのは宮部みゆきの『悲嘆の門』。
最初の巻に出てきた、病気のお母さんが息絶えようとしている部屋で、
誰の助けも受けられずに、飢えながら窓辺で嵐の街を見つめていた
5歳の女の子。
その子が最終巻で、主人公が人としての世界に戻って来るための
最後の楔になる。
ミステリーを越えたファンタジー小説だが、
本筋とは少し離れ、子どもを残して逝く母親の思いが、
その後もずっと子どもを護っている場面に、涙ぐんでしまった。
で、鼻をぐじゅぐじゅさせていたら、和子さんに「寒かった?!」と。
いえいえ、確かに今日は寒いけど、風邪じゃないから大丈夫です…。
気分を変えて、楽しい子どもの本を御紹介しよう。
ラッシェル・オスファテールの『ジャコのお菓子な学校』。

何よりも食べることが大好きな男の子のお話。
字を読むことも、数字を覚えることも苦手な2年生のジャコが、
偶然見つけたクッキーの作り方の本に夢中になり、
必死でレシピを読んで、生まれて初めて一人でクッキーを作るのだ。
めちゃくちゃな作り方でトラブル続出の末、おいしいクッキーが完成する。
そして次々に色んなお菓子を作れるようになるのだ。
おいしいお菓子を食べたくなること、請け合いの本!
紀北子どもの本連絡会のビブリオバトルのために見つけた本で、
とっても楽しかったので、文庫に入れました。
ぜひ読んでみてね。
さて次回の文庫の日は、花祭りです。
時間はいつもと同じ2時。
なんでもいいので、なにかお花を持って来てね。
次の文庫の日は、4月21日です。
(芝 直子)
























