「空をとぶ小人たち」 2021年7月3日
2021年07月04日
今日文庫で読んでいた本は、『空をとぶ小人たち』。
メアリー・ノートン作の、岩波少年文庫の1冊だ。
別の本を探していたのだけれど、これが目について、読みふけってしまった。
ジブリのアニメ、『借りぐらしのアリエッティ』の元になったシリーズだ。
人目に触れないことを第一にして生きている、不思議な小人たち。
屋敷の床下、壁の中などで、人間そっくりの生活をしている小人たちが、
この本ではなんと、空を飛んでしまうのだ。
もちろん面白半分で飛ぶはずもなく、見世物用に捕まってしまった屋根裏から、
一冬かけて、手作りの気球で脱出する話だ。
読み始めたらぐんぐん引き込まれて、一気に読んでしまった。
この本でも、好奇心旺盛なアリエッティは健在で、
気球の作り方をお父さんにレクチャーする。
どんなに理解のある人間相手でも、たとえ小人用の家具まで全部
整えてくれていても、人間に知られて生活することは自分たちの生き方ではない、
そう言う両親との意見の違いも描かれる。
久しぶりにファンタジーの世界にどっぷりはまって、文庫の時間はおしまい。
おまけに和子さんにおはなし一つ、聞いてもらって失礼する。
今日は福島県の昔話で、『ねこの名前』。
もらってきた子猫に、強そうな名前を付けようと考える、じい様とばあ様。
ばあ様の言いなりに、次々名前を考えていったら、最後には…。
ばあ様の尻に敷かれているらしいじい様、
でもねこに名前を言い聞かせるのはじい様の役目で、
いちいちにゃーぉんと返事をするねこも可愛くて、楽しいお話だ。
夏休みも目前。次の文庫の頃には梅雨が明けてるといいな。
次の文庫の日は、7月17日です。
(芝 直子)