「やまのきかんしゃ」 2021年5月1日 

今日のまゆーら 2021/05/05



祝日ではないから、普通に文庫の日だと思って出かけたら、

ゴールデンウイーク真っただ中だった。

 

和子さんが慌てて雨戸をあけてくださったが、お休みにしても良かったかも。

文庫だと思ってらっしゃらなかったようで、申し訳ないことをした。

この頃は誰も来ないのに、開けていただいて和子さんとおしゃべり。

 

コロナのせいもあって、最近はあちこちに少しだけ残っていた子ども文庫が、

全部閉鎖状態になっている。

ここも実質は似たようなものだけれど、と、和子さんと話して、

まゆーらはやっぱりこのままで続けることを再確認。

 

私はここで本に囲まれて過ごすのが楽しいし、

和子さんも開けていたいとの事なので、子どもの声が無いのは残念だけれど、

年寄り二人でここに居ることにしようと、笑い合う。

 

そんなおしゃべりをしていたら、和子さんが、

次の寺報にその記事を書いてほしいと言われた。

 

和子さんの分としては、『花祭り今昔』を記事にしたいとのこと。

そっちの内容も打合せして、引き受けた。

ゴーストライターだぞ、いいのか。

 

そう言えば、もう一本、締め切りが迫った原稿がある、と和子さんに話す。

紀北子どもの本連絡会の機関紙『紀の子』の原稿で、

自分の子どもや孫、文庫の子などにまつわる、本についての思い出だ。

 

誰か文庫の子の事でもいいが、とっさに思い出せない。

とりあえず思い浮かぶのは、うちの一番下の息子の事かも。

 

電車が好きで、文庫でも『きかんしゃやえもん』や、『ちいさいきかんしゃ』

『ブルートレインさくらごう』などをヘビーローテーションで借りていた。

そう言いながら本棚を見たら、目の前に『やまのきかんしゃ』があった。

やまのきかんしゃ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

これも貸し出しノートにしょっちゅう名前があった本だ。

松居直作、太田忠絵のものすごく古い本。50年以上前の本だ。

おっさんになり果てた息子が小さい頃に、何度も読んでいたけれど、

こんなにレトロな雰囲気の本だったのか。

 

山奥の村で、大雪の日に、急行列車を引く大きい機関車のお手伝いを

することになった、小さい機関車の話だ。

張り切って出かけるが、吹雪で動けなくなって、ハラハラする。

 

『きかんしゃやえもん』は今も店頭で見かけるが、これは確か絶版。

そっと本棚の端に戻した。

 

後は和子さんにお話を一つ、「とうもろこしどろぼう」を聞いてもらって終了。

文庫にお客が無かったら、和子さんにお話を聞いてもらう日でもいいな。

 

もう一枚の写真は、子どもの日に合わせて作った、

ドールハウスの床の間飾りと掛け軸、柏餅!

まゆーら文庫 ドールハウスこどもの日

 

 

 

 

 

 

 

 

 

次の文庫の日は、5月15日です。

(芝 直子)

「もりのへなそうる」 2021年4月17日 

今日のまゆーら 2021/04/20



 

冷たい雨ふりの一日で、文庫で本を読んでいたら、

和子さんが本堂のお習字の会を見に行こうと、誘ってくださった。

 

恐る恐る覗いてみたら、皆さん真剣にお稽古中。

今日は色紙に一文字を書くとのこと。

和子さんが頑張って「冴」という字を繰り返しておられるのを、見学する。

正教寺おとなの書道講座

 

 

 

 

 

 

 

 

 

本堂に、ピーンと緊張した空気があって、いいなあと思ってしまう。

「芝さんも書かへん?」 「いやいや!」 と、全力でご辞退。

 

文庫に戻って、探し物。

渡辺茂男作の『もりのへなそうる』だ。

もりのへなそうる

 

 

 

 

 

 

 

たまたま依頼されて、一昨年開かれた講演会のテープ起こしをしているのだが、

それが、渡辺茂男さんの息子、渡辺鉄太さんの講演会。

テーマは「へなそうるのいる森」。

お父さんと、へなそうる他の作品にまつわるお話だった。

 

私は出席しなかったが、因みにこの日は台風直撃の日で、大変だったそうだ。

テープ起こしならぬ、CD起こし(?)で、

昔読んだ『もりのへなそうる』を懐かしく思い出しながら作業。

 

5歳のてつたくんと、3歳のみつやくんの兄弟が、

近くの森で不思議な卵を見つけて、翌日には卵から孵ったらしい竜に出会う。

お兄ちゃんの言葉を真似しては、舌っ足らずの言葉になるみつやくん。

みつやくんの言葉をそっくり真似する、竜のへなそうる。

 

講演では、このお話に出てくる、てつたくんは、

息子である鉄太氏本人がモデルであるとか、でも実際は違うとか、

竜のへなそうる、は、当初の原稿では、4頭で、名前がはなそうる、ひなそうる、

ふなそうる、へなそうる、だったとかが、語られていて面白かった。

 

CDなので固有名詞が聞き取りにくく、もう一度文庫で『もりのへなそうる』を

探したのだが、見当たらない。

そういえばしばらく見てないなあ。

 

念のため台帳を調べたら、この前の書架点検では無くなっていたことが分かった。

あら残念。ずっと前に紛失していたようだ。

 

いい本なんだけど、新しく入れても、今みたいにお客がないなら…。

どうしたものかと思案してしまった。

 

次の文庫の日は5月1日です。

(芝 直子)

「ねこはるすばん」 2021年4月3日 

今日のまゆーら 2021/04/04



 

 

お知らせしたとおり、今日は文庫の花まつり。

でもせっかく花御堂がきれいに飾り付けられているのに、お客はゼロ。

 

午前中に、長年花御堂の飾りつけをしてくださっている毛呂さんが、

娘さんやお孫さんと一緒に来てくださって、きれいになった花御堂の誕生仏様に

甘茶をかけてお参りもしてくださったそうなので、良しとしよう。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

今年は副住職の宏典様の発案で、新聞にお誘いのチラシも入れたのだが、

あいにくお申し込みはなかったらしい。

コロナ禍でもあるし、それも密にならなくて良かったと思うことにする。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

誕生仏様にお花を供え、甘茶をかけてお参りをした。

そのあと、結局お寺の方ばかりに私のお話を聞いてもらった。

『ネズミ経』と、『びんぼうこびと』。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『ネズミ経』は、お経なんて一つも知らないいい加減なお坊さんが、

目の前に出てきたネズミの動きをお経のように唱えて誤魔化すお話。

本職のお坊さんの前でやるのは心配だったが、

笑って、面白かったと言ってくださったので一安心。

 

お話のほかに、子どものお客がいたら絵本読みもしようと思って、

うちから持って行ったのが、町田尚子作の『ねこはるすばん』。

ねこはるすばん

 

 

 

 

 

 

 

 

 

人間が出かけて行った後、家で留守番してるはずのネコ。

うちにも7匹のネコがいるので、気になって買った絵本だ。

 

結論。ネコがおとなしく留守番していると思うなよ。

洋服ダンスを通って、どこかの知らない町へ行き、二本足で歩くと、

カフェに行き、床屋に行き、(この床屋もネコで、舌でザリザリなめてくれる)

映画館で興奮したり、釣り堀に行ってはすぐにあきらめて、

その代わりにお寿司屋でマグロをサビ抜きで食べる、という具合だ。

 

まるで休日の人間みたいではないか。

そして飼い主が帰ってくる前に、洋服ダンスから家に戻って素知らぬ顔。

ただし不思議なことに、出ていく前の部屋に比べて、

後はものすごく散らかっている。何がどうなっているのだ。

間違い探しのように、ページを見比べて、おしまい。

また面白い本をみんなと一緒に読みたいね。

 

次の文庫の日は、4月17日です。

(芝 直子)

「にゃーご」 2021年3月6日 

今日のまゆーら 2021/03/07

にゃーご

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『にゃーご』と、大きい口を開けたネコの表紙。

宮西達也作の、迫力満点の絵本だ。

 

先生の注意を聞かない、いたずらっ子の3匹の子ネズミを

今まさに食べようとしているところ。

 

なのに授業をちゃんと聞いていなかった3匹は、ネコが危険だと知らなくて、

平気でまとわりついていく。

いいのかそれで、と、突っ込みたくなる子ネズミたちとネコは…

 

この本は確か去年、文庫に来たひなのちゃんに見せたら、

「知ってる。教科書に出てくるで」と言われてびっくりした本だ。

知らなかったなあ。

去年まで私がいた小学校の教科書には載ってなかった気がする。

 

ちょっと教訓ぽくなるが、迫力があって、読み聞かせにもいい本なので、

先日他の場所の読み聞かせ用にと、文庫から持って行ってみた。

南コミセンの、親子向けのお話の時間だ。

 

ただ、残念ながらコミセンのスタッフさんが和室を準備して、

ぬいぐるみなども並べてくれていたのに、時間内の利用者さんはゼロ。

結局お話も、『にゃーご』の読み聞かせも出来ずに終了した。

なんだか最近のまゆーら文庫みたいだわ。

 

今日も文庫には子どもたちの姿はなかったけれど、

私の友人が、二人連れで文庫に来てくれた。

とりあえずお客様だ。

 

もっとも彼は、文庫にあるようなドールハウスが欲しいという相談。

学童保育の現場に置きたいとのことで、私もぜひ作りたい。

みんなが遊んでくれたら、本当にうれしいな。

 

そのサイズなどを打合せして、大勢でも遊びやすいように、

3階建てで1階ごとに分割できるものしようと相談がまとまった。

うん、作るのが楽しみだ。

 

さて、次回の文庫は20日が祝日になるのでお休みで、4月3日になる。

和子さんと相談して、この日に花祭りをすることになった。

 

この頃の文庫の様子からして、お客様があるか心配だけれど、

このご時世、密にならなくていいかも。

 

どんなお花でもいいので、お花を少し持ってきてください。

なお、恒例になっていたカレーの昼食はありませんので、ご了解ください。

 

次の文庫の日は、4月3日です。

(芝 直子)

「100万回生きたねこ」 2021年2月20日 

今日のまゆーら 2021/02/21

 

 

2月とは思えないほどの暖かいお日様が入る文庫で、

入ったとたんに気がついたのは、ドールハウスで誰か遊んでくれたらしい気配。

うれしいなあ。

 

和子さんが、お寺にお子さん連れのお客様があって、

何人かで遊んでくれたと、教えてくれた。

それは良かった、もともと遊んでもらうために作ったのだから。

 

そう言いながらもう一つ気づいたのは、絵本の本棚。

本棚から大きく出っ張っているのは、佐野洋子作の『100万回生きたねこ』。

知ってる本がある、とおっしゃっていたそうだから、これに違いない。

100万回生きたねこ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

100万回生きて、どんなに飼い主にかわいがられても、

自分も飼い主も嫌いで、100万回死んでも全然悲しくなかったのに、

ある時そのねこがのらねこに生まれ変わった時、

自分を誉めない白ねこに出会うのだ。

 

相手がいとおしいという感情を知ってしまったねこは、

白ねこが死んだ時、初めて泣き、二度と生まれ変わらなくなるのだが、

その不思議さと力強さ、優しさに、心が震える。

長年読み継がれる、大好きな名作だ。

 

そうか、この本を手に取ってくれたんだ。

文庫の日には最近お客がないけれど、そうやって本のある空間に来て

遊んだり、本を見てくれる人がいたなら、こんなうれしいことはないと思う。

まゆーら文庫ドールハウスのお雛様

 

 

 

 

 

 

 

 

写真はドールハウスに新しく作った小物。

将棋盤の脇の、脇息と、食卓に乗った蛤のお吸い物が仲間入りした。

前回、小さい貝殻が無くて作れなかったお吸い物だが、

思いついて公園の砂場に行ってみたら、あったあった…。

 

いい年のおばさん(おばあさん?)が、砂場でせっせと砂を掘って、

何をしてるんだろうと思われたに違いない。

サイズの合うのを拾って、くっつけて、粘土で貝の身を入れて、

レジンを注げば完成。

 

和子さんに昔話を一つ、押し売りして今日の文庫はおしまい。

今日のお話は『魔法のビール』でした。

 

次の文庫の日は、3月6日です。

(芝 直子)

「イギリスとアイルランドの昔話」 2021年2月6日 

今日のまゆーら 2021/02/07

 

 

春が来たような暖かい日。

境内も、お墓のある山の上も、気持ちのいいお日様に包まれている。

文庫の中もポカポカして、本に囲まれていると幸せな気持ちになってくる。

まゆーら文庫ドールハウス

 

 

 

 

 

 

 

 

 

少し早いかもしれないけれど、ドールハウスにお雛様を飾ってみた。

ウサギのお雛様と、桃の花、掛け軸、お料理はちらし寿司と、ついでにお団子。

本当は蛤のお吸い物を作りたかったのに、ちっちゃい貝殻が無かった。

公園の砂場かなんかにあるかもなぁ。

 

と、ちっちゃいちっちゃいで思い出した。

文庫にある、石井桃子編集『イギリスとアイルランドの昔話』の本の中に、

『ちいちゃいちぃちゃい』というお話が載っている。

ちっちゃいちっちゃい

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ちいちゃいちいちゃいおばあさんが、ちいちゃいちいちゃい家に住んでいて、

近所の墓地でちいちゃいちいちゃい骨を拾ってくるお話。

それを戸棚に入れて昼寝をしたら、ちいちゃいちいちゃい声が聞こえて…。

だんだん怖くなってくるお話の定番だ。

 

文字で読むとすごく読みにくいけれど、ぜひ耳で聞いてほしいと思う。

この本にはほかにも『ミアッカどん』など、語りに向いたお話が載っている。

いつかチャレンジしたい本だ。

 

試しに声に出して読んでいたら、外出中の藤浪さんが帰宅された。

後は二人でおしゃべりして、今日も子どものお客様は無し。

でも自分たち二人が楽しい時間だったから良いよね、と笑っておしまい。

 

そういえば、海南市の図書館nobinosで、絵本コーナーをうろついていたら、

同年輩の女性に声を掛けられた。

なんと長男の小学校当時同級生だった方のお母さんで、

お互いマスク越しなのに、気づいてくださったらしい。

申し訳ないことに、私は全然記憶になくて、名乗られてもまだわからない始末。

 

でもその方が、お孫さん二人を文庫に連れてきたいとおっしゃったので、

せっせと文庫の地図を描いて、PRに努めてきた。

そのうち来てくださったらうれしいな。

和子さんとのおしゃべりだけでも十分楽しいけれど、

やっぱり子どもさんが来てくれたらいいな、という話。

 

次の文庫の日は、2月20日です。

(芝 直子)

「あたし ゆきおんな」 2021年1月30日 

今日のまゆーら 2021/02/02

 

2021年ももう1か月が過ぎて、私は今年初めて文庫に行った。

私事でドタバタしていて、1月の半分以上を棒に振ってしまった感じ。

 

なんだかんだで久しぶりに行った文庫は、大人のお客さんが二人。

子どもじゃなかったけど、本を借りに来てくれたのはあいかちゃんのお母さんで、

これぞ文庫の仕事って気がしてうれしい。

 

もう一人の大人は、たまに遊びに来てくれる私のかつての仕事仲間。

新しい情報を教えてくれたり、愚痴を聞いたり。

今日はもっぱらコロナの話や、ドールハウスの話もして、

あと、私のつたないお話を、いつか学童保育の教室で語ってほしいとの事だった。

ほんとにできたらいいな。

 

彼が帰ってから、和子さんにお話を一つ聞いてもらって、文庫はおしまい。

今練習中の『地蔵浄土』の練習台というか、犠牲者かも。

 

そういえばこの季節になるとよく聞く昔話に、雪女のお話がある。

雪女が木こりの小屋にやってきて、冷たい息を吐きかけられた父親が死んで、

息子は命を助けてもらったけれど、その後に訪れた娘と夫婦になり、

ある晩とうとう昔の出来事を話してしまう、という話だ。

女の正体は雪女で、話さないという約束を破った木こりを残して消えてしまう。

 

あのお話も、深々と冷え込む雪山が見えるようで、ぞくぞくする。

それで思い出したのが、富安陽子作の絵本で、『あたし ゆきおんな』。

妖怪や不思議な世界の児童文学をたくさん書いている、私の大好きな作家だ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

富安陽子さんが書いた絵本というので手にしたが、

飯野和良さんの絵がものすごく雰囲気補出していて、なかなか !

なにより雪女目線というのがすごい。

 

雪女伝説とは関係なくて、雪の山でどうして雪女が生まれて、

どんなふうに山々を凍らせ、生き物を怖れさせ、春にはどこへ行くのか。

背中やおなかの中が、ゾクゾクぞわぞわする絵本です。

ぜひ雪の降る日に読んでほしいが、和歌山ではいつ降るかしらん。

 

次の文庫の日は2月7日です。

 

(芝 直子)

「ヘンゼルとグレーテル」 2020年12月19日 

今日のまゆーら 2020/12/20



 

 

年内最後の文庫の日は、冷たいみぞれ交じりの雨。

そのせいか今日のお客はゼロで、本棚を眺めて好きな本を選ぶ。

 

目についたのは、物語の本棚で半分埋もれていた薄い本。

絵本サイズなので、入れ間違えたかと抜き出してみると、

ワンダ・ガアグ再話の『ヘンゼルとグレーテル』だった。

 

 

 

 

 

 

 

おなじみの昔話だが、じっくりと読むと、ガアグの再話が子どもにもわかりやすく、

佐々木マキの絵もかわいくて、いい本になっていると思う。

 

絵本の棚に入れなかったのは、多分文字が多かったから。

絵本だと思って読み始めると、結構時間がかかる。

だからここに入れたんだなと、過去の自分に相槌を打ってしまった。

絵本でも良かったかも。

 

お菓子の家など、よく知っているようで実は詳しいストーリーは覚えていない。

貧しい一家の二人の子ども・ヘンゼルとグレーテルが、継母に疎んじられて

口減らしのために、深い森の奥に捨てられてしまう。

父親も妻に押し切られて加担するのだが、のちに深く後悔する羽目になるのだ。

 

二人は、一回目は家に帰ったものの、二回目は目印のパンを小鳥に

食べられてしまって、不思議なお菓子の家にたどり着く。

そこには年寄りの魔女がいて…。

 

つい最近始めた、お話の候補に、語ってみたいなと考えながら読んでしまった。

でも長すぎるから私の実力では無理だわと、本棚に戻す。

いつかこんな長いお話を語れたらいいな。

 

さて暖かい文庫で和子さんといろんなおしゃべり。

覚えたばかりのお話「鳥吞爺」も、聞いてもらった。

 

来年はどうかマスクの要らない日が来ますように。

そして来年も、楽しい本にいっぱい出会えますように。

 

ドールハウスの床の間などに、お正月飾りを並べて、年内最終です。

皆様良いお年を。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

次の文庫の日は、1月16日になります。

(芝 直子)

「まいごになったぞう」 2020年12月12日 

今日のまゆーら 2020/12/13



今日は成道会。

いつもの奇数土曜日ではないけれど、文庫を開けた。

 

成道会のお勤めをしている間は、残念ながら子どもはいなくて、大人が6人。

せっかくなので大人の方のお話会という事にして、私の昔話を聞いていただいた。

 

 

 

 

 

 

 

年末年始が舞台の『ものいう亀』と、地元の民話『扇之芝のたぬき』。

どうせならと、ろうそくも点けて語り、このご時世でろうそくは吹き消さず、

うちの仏壇から持って行った、ろうそく消しをかぶせて消した。

 

子どもたちが来てくれたのは、成道会が終わって本堂から文庫に戻った後で、

お散歩のついでに寄ってくれた、ママとめいちゃん、りなちゃんのかわいい姉妹。

 

本堂で一応お参りをしてもらって、文庫でお菓子をプレゼント。

それから子どもが喜んでくれるかなあと準備していたお話、ミャンマーの昔話

『ひなどりとネコ』をろうそくなしで聞いてもらった。

 

お姉ちゃんでも幼稚園の年中さんで、聞いてくれるかちょっと心配だったけれど、

お姉ちゃんは初めから終いまで、身動きもせずにじっと私を見ながら聞いてくれて、感激した。 また聞いてね。

 

お話の後はお絵かきや、積み木遊び。

写真はお姉ちゃんのめいちゃんが書いてくれた、自分と、妹のりなちゃんのお顔。

りなちゃんの方が大きいぞ。

 

 

 

 

 

 

りなちゃんが途中で、読んで、と本棚から抜き出した本を持ってきてくれたが、

あいにく字ばかりの物語の本だった。

「こっちがいいと思うよ」と、寺村輝夫作の『まいごになったぞう』を出してみた。

 

 

 

 

 

 

 

「あばば、うぶう」しか言えないゾウの赤ちゃんが迷子になるお話だ。

村上勉さんの絵が面白くて、小さい子向きの絵本。

ワニやライオンに出会ってしまって、危機一髪のはずなのに…

「あばば、うぶう」の赤ちゃんは、お母さんに会えるのか?

 

りなちゃんは自分が持ってきた本じゃなくて、おかんむりだったけれど、

お姉ちゃんが聞いてくれた。

そろそろ干した洗濯物が気になる時間まで、いっぱい遊んで、今日はおしまい。

 

もう一枚の写真は、こたつを出したドールハウス。

料理も鍋になって、いよいよ冬支度です。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

次の文庫の日は、12月19日です。

(芝 直子)

「ぐりとぐら」 2020年11月21日

今日のまゆーら 2020/11/28



 

 

今日も、ひなのちゃんとあやのちゃん姉妹が来てくれた。

一緒にいろんなカルタやゲームをして、時間いっぱいまで楽しく遊ぶ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

前回よりも、妹のあやのちゃんが慣れてきて、

生き生きと遊んで行ってくれたのがうれしい。

 

『ぐりとぐら』のカルタをして、お姉ちゃんが読み手になり、

私とあやのちゃんで取る競争をしたら、なかなか手ごわい。

私が大人げなくパーンと取ったら、プウと膨れて、とってもかわいい。

 

 

 

 

 

 

 

そのあとで、カルタのもとになっている絵本、中川李枝子作の『ぐりとぐら』を

出して読んだら、あやのちゃんが食いついて聞いてくれた。

そりゃあ楽しい絵本だもの。

 

大きな鍋いっぱいの、黄色いカステラ。

あやのちゃんも本に手を伸ばして、パクパク食べる。

 

申し訳ないことに、読んでる途中で私に電話がかかってきて、

ややこしい電話でしばらく中断したのに、ちゃんと待っていてくれた。

ありがとうね。

 

ところで今日一番びっくりしたのは、宏典様に飲み物をいただいて、

さあこぼさないうちに早く飲もう、と私がマスクを外したら、

ひなのちゃんが、「そんな顔やったんか」と言ったこと

 

えっ・・・・・。

そう言われれば、何か月も前から会っているけれど、いつも必ずマスクをしていた。

素顔で話したことがなかったのだ。

「目しか見えやんかったもん」 ごもっとも。

 

前から感じていたけれど、このコロナ禍でマスクが常態化していて、

小さい子どもに、相手の微妙な表情がわからないことが不安だった。

誰であっても、生き生きした表情って、大事な気がするなあ。

早くマスクの要らない社会が来ないと、何かが壊れそうで心配だ。

 

さて、楽しく遊んだところでおしまいの時間。

また面白い本を読もうね。

 

次の文庫の日は、12月5日です。

(芝 直子)