「きょうはなんのひ?」 2023年5月6日 

今日のまゆーら 2023/05/07



ゴールデンウイークも終盤の土曜日。

一応祭日でもない普通の土曜日で、文庫の日だ。

ひょっとしたら、連休しか来られない珍しいお客さんがいらっしゃるかも、

と思ったけれど、残念ながらどなたも見えず。

 

和子さんと、本堂の横の池を眺めて、まったりした。

池の上の青葉がきれいだと、誘ってくださったのだ。

本当にこの季節、次々に咲く花も、鮮やかな新緑も見事だと思う。

 

文庫の前に、ひときわ目を引く黄色い花が咲いていて、

ひょっとしたらと思ったら、やっぱり春菊だった。

こんなに鮮やかな花が咲くんだ。

食べちゃうから、花が咲くまで置いとかないものなあ、普通。

 

静かな文庫で、和子さんにおはなしを聞いてもらう。

新潟県の昔話で『ぶよのいっとき』。

浦島太郎の逆バージョンで、りっぱな屋敷で3年過ごしたはずが、

実はわずかな時間しか過ぎていなかったという不思議な話。

昔、テレビアニメの「にほんむかしばなし」で見た記憶があるわ。

きょうはなんのひ?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

それから絵本の棚を探して、今度発行する紀北子どもの本連絡会の

新聞に使いたくて、『きょうはなんのひ?』を見つけた。

瀬田貞二作・林明子絵の、昔からあるとてもいい絵本。

 

こっそり隠したヒントのお手紙の数々を、順番に辿っていくと…。

パパとママの結婚記念日のために、一生懸命にパズルを仕込む、まみこ。

読んだ子どもたちが、実際に同じようなことをしてみたという話を

いっぱい聞いたことがある。

 

さて、お休みの間にどなたか来られたらしく、

返却用の箱に絵本が数冊入っていたのを片付ける。

借りてくれて良かったこと。

 

次の文庫の日は、5月20日です。

(芝 直子)

「天狗童子」 2023年4月15日 

今日のまゆーら 2023/04/16



今日はお習字の日で、あお君が遊びに来てくれた。

最近ポケモンにハマっているらしく、せっせとポケモンのお絵かき。

色々教えてくれるが、なかなか難しい。

 

ても、待てよ、確かポケモンの塗り絵がどっかにあったはず。

探したら、10年以上前に私が作った、ポケモンの塗り絵が大量に出てきて、

あお君も大喜びしてくれた。

 

当時働いていた学童保育の子どもたち用に、せっせと作ったものだ。

まだ需要があって良かったわ。

ポケモンの大ブームの後は、妖怪ウォッチに取って代わられて、

誰もポケモンに興味がなくなったのかと思っていた。

写真はポケモンの名前を言いながら、夢中で塗り絵をするあお君。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

塗り絵をしながら、お見えになった栄田さんと一緒に私のお話を聞いてくれた。

和歌山弁こてこての、紀州の殿さんの昔話。

殿さまの命を救った男が、障子の穴から見えるほどの土地を所望する話。

 

栄田さんは、息子さんにと、佐藤さとるの『天狗童子』を探しに来てくれたのだ。

前に読んで面白かったから、息子さんにも手渡してみようと思ったとのこと。

天狗童子

 

 

 

 

 

 

 

 

 

九郎丸というカラス天狗の成長と、人とのつながり、歴史上の出来事などが

絡まり合って、読み応えのある児童文学のファンタジーだ。

途中で急にスピードが変わるところが、唯一気になるけれど、

私も大好きな本。

 

栄田さんが帰られてから、お習字帰りのママと、おばあちゃんもいらしたので、

『紀州の殿さん-障子の穴-』を追加公演(?!)

こてこての和歌山弁は、おばあちゃんには馴染みだったかも。

この前小さい男の子に、このお話をした時、言葉がわかるか心配で、

「わかる?」とたずねたら、「日本語に似てるからわかる」と言われた。

そうか、和歌山弁は日本語じゃないかもね。

まゆーら文庫 昭和60年ごろ

 

 

 

 

 

 

 

もう一枚の写真は、なんと昭和60年(1985年)のまゆーら文庫。

紀北子どもの本連絡会の新聞『紀の子』に、文庫最盛期の頃の写真を

載せることになって、アルバムから探したものだ。

文庫はもうすぐ半世紀になります。

 

次の文庫の日は、5月6日です。

ゴールデンウイーク真っ只中だけど、開いてます。

 

(芝 直子)

「さくら」 2023年4月1日 

今日のまゆーら 2023/04/04



今日はまゆーら文庫の花祭り。

折よくいろんなお花が満開で、文庫に来てくださった皆さんも、

色とりどりのお花を持って来てくださった。

花御堂

 

 

 

 

 

 

 

なんと子どもさんは8人もいて、大人の方も10人。

思いがけず大勢来てくださって、本当にうれしかった。

大人にカウントしたけど、そのうち二人はみきちゃんとりこちゃんで、

高校生? 大学生? すっかり大きくなって、びっくりしてしまう。

道で会っても分からないわ、きっと。

 

子どもも、あお君のいとこさんたちや、吉田さんの姉妹、

東京から来てくれたはるかちゃんとあきら君姉弟。

他にも昔まゆーらに来ていた人の甥御さんとか、すごくにぎやか。

みんな、誕生仏様にお花を供えて、甘茶を掛けてくれた。

さくら

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そのあと、絵本『さくら』を読み聞かせ。

表紙を見せた途端、みんなが「ああー」って言うくらい、タイムリーな絵本だ。

そこらじゅうの公園で連日お花見をしている時期だものね。

 

 

 

 

 

 

 

この絵本は、長谷川摂子さん作、絵は矢間芳子さん。

ものすごく緻密な絵で、ソメイヨシノの1年間が描かれている。

虫の卵や毛虫、セミの抜け殻まで、本当にリアルで…。

こうやって春には満開になるのだと、よくわかる。

まゆーら文庫 花まつり

 

 

 

 

 

 

 

その後のお話は、『あなのはなし』と『地蔵浄土』。

こんなに小さい子がたくさん来てくれるとは予想していなくて、

二つ目の『地蔵浄土』はちょっとわかりにくかったかもしれない。

選択ミスだったらごめん。

 

終わってから、久しぶりに会ったみきちゃんたちに、

オマケに『紀州の殿さん』を聞いてもらってから、

文庫で満員になっている子どもたちと遊んだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

坊主めくりや、ドールハウス、次々に出てくるリクエストに応えて、

楽しく遊んだらくたびれた。

さあ、また一緒に遊べたらいいね。

 

次の文庫の日は、4月15日です。

(芝 直子)

花まつり2023

今日のまゆーら 2023/04/01


4月1日土曜日 14時から

正教寺本堂にて

花まつりを開催します

参加費は無料

お供えのお花を持ってきてくださいね

花まつりはお釈迦さまのお誕生のお祝いです

花で飾られた花御堂の誕生仏に

お花を備えて、甘茶をかけてお祝いします

まゆーら文庫の芝直子さんが

昔ばなしの語りや絵本を読んでくれます

どんなお話かお楽しみに

「こねこのぴっち」 2023年3月18日 

今日のまゆーら 2023/03/20



今年の桜は早い!

もうあちこちで山桜が開花して、山が白くなっている。

ソメイヨシノももうすぐ咲くなあ。

 

次回の文庫の日、4月1日は、花祭り。

もしかしたらソメイヨシノは満開で、皆さんお花見に繰り出すかしらん。

文庫にも来てくれたらいいな。

 

今日の文庫はお客様が無くて、一人で本を読んでいたら、

和子さんが「誰もないから、お話して」と言いながら入ってこられた。

 

小さい子向けのお話か、大人向けか、と思案したが、

「前に聞いた和歌山のお話、タヌキの話がもう一回聞きたい」とのこと。

ああ、『扇之芝のたぬき』ね。

あれならいつでも語れる、私にとっては特別なお話だ。

何しろ、小さい頃から父親に何度も聞いた、地元のお話だから。

 

扇之芝と言うのは、和歌山城の北西の角、三年坂を上がった所。

県立美術館の反対側になって、三角形の扇の形からそう呼ばれている。

昔々は、そこにタヌキが出て、悪さをしたというお話だ。

 

最近では誰も信じてくれないけれど、私の小さい頃にはお城の中の動物園に、

タヌキとキツネが飼育されていた。

父親からタヌキの話をしょっちゅう聞いていたものだから、

檻の中のタヌキを見て、「お前か!」と思った記憶があるもの。

 

和子さんにお話を聞いてもらってから、絵本の整理をしていたら、

懐かしい本を見つけた。

前回の『ジェインの毛布』と同じくらいに古くからある、

ハンス・フィッシャー作の『こねこのぴっち』。

こねこのピッチ

 

 

 

 

 

 

 

 

石井桃子さんの訳で、70年くらい前に出版されたものだ。

田舎の農場に暮らす動物たちの様子と、子ネコのぴっちがとにかく可愛くて、

昔、一番上の子どもに読み聞かせてから、何度読んだかわからない。

 

ぴっちのきょうだいの名前が、ぱっちとか、みっちとか言うのも

娘のお気に入りだった気がする。

 

そういえば同じくらい古い、渡辺茂男さんの『もりのへなそうる』には、当初、

はなそうる、ひなそうる、ふなそうる…とか言う兄弟がいる設定だったとか。

脱線した。

 

次回4月1日は、花祭りです。

どんなお花でもいいので、何かお花を持って遊びにいらしてください。

4月8日ではないので、ごめんなさい。

 

次の文庫の日は、4月1日です。

(芝 直子)

「ジェインの毛布」 2023年3月4日 

今日のまゆーら 2023/03/16



境内の上で、梅の花が満開で、近くには椿の赤がきれいに見える。

すっかり春らしくなってきた、お客のない文庫で、和子さんとおしゃべり。

 

「梅と桜と合わせて見れば…って、昔の手遊び歌があったよね」と

言ってみたら、和子さんは知らないとのことで、

すぐさま歌に詳しいお友達に電話してくださった。

 

あいにくその方もご存じなかったらしいが、多分こんな感じ。

『梅と桜と合わせて見れば 梅の眺めはピコシャノシャンシャン

ウサギが餅食ってホーイホイ』

あれ? なぜウサギが餅食うんだろう。餅搗くんじゃないのかな。

 

まあそれはともかく、和子さんとおしゃべりしていたら、

和子さんが書架の『ジェインの毛布』を見て、「懐かしい」と言う。

ホントに、ずっと昔からここにあるよね。

ジェインのもうふ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「文庫、始まった頃からあるん違う?」

「あるよ。懐かしいね。」

アーサー・ミラー作のこの本は、幼年童話の古典で、すごく素敵な本だ。

赤ちゃんの時から使っていたピンクの毛布が、いつの間にか小さくなって、

でも、どうしてもそれが無いとダメ、という女の子。

 

小さい子が、毛布だったりタオルだったり、ぬいぐるみだったり、

とにかくお気に入りのものをいつも持っていないと落ち着かない事って、

普通にあると思う。

 

ボロボロになっても、汚れても、手放せないものを身に着けている子を見て、

「あれがあの子のジェインの毛布やね」と言い合ったりしたものだ。

うちの息子も、後生大事に汚いタオルを持っていたわ。

うーん、懐かしい。

 

最近そんな言い方は聞かないから、もしかしたら

スヌーピーに出てくるライナスの、青い毛布に取って代わられたか?

50年前に出た『ジェインの毛布』は、今読んでも本当に暖かい素敵な本で、

ぜひぜひ読んでほしいと、改めて思った。

 

さて、そろそろ花祭りの時期になったので、和子さんと相談して、

今年もお花を持って来てもらって遊ぼう、ということになった。

 

ただし、本来の花祭りの日は4月8日で、たまたま土曜日ではあるんだけれど、

文庫の日じゃない。

そこで早いけど、4月1日の土曜日になりました。

間違えずに4月1日に来てくださるかしら。ちょっと心配。

皆様よろしくお願いします。

 

次の文庫の日は、3月18日です。

(芝 直子)

「りんごかもしれない」 2023年2月18日

今日のまゆーら 2023/02/27



今日はお習字の日だったけれど、あお君の姿は見えなくて、

文庫のお客様もいなかった。

 

午前中から家で読みかけていた本を持って来てたので、せっせと読書。

きのう海南市の図書館ノビノスで借りた本だ。

この頃週に1回以上のペースで、夫婦で通っている。

 

驚くのは、大工一筋で、新聞以外の活字には縁のなかったお父さんが、

後期高齢者になってから、にわかに読書に目覚めたこと。

 

初めはハウツー本が主で、苔の栽培の本とか、漬物の本とかを借りていたのに、

どんどんジャンルが広がって、昨今は時代小説にもハマっている。

他にも図鑑から人権問題、時事の本まで幅広い。

そういえば先月は、『ノラ猫の拾い方』とか『猫の下僕としての心得』なんかも。

最近年寄り猫が次々死んだりしたから、ネコが足りないのか?

 

時代小説の2、30巻あるシリーズを結構なペースで読み進めているのを見て、

私としては、人はいくつになっても本の楽しさに気づけることに驚いている。

 

さて話は脱線したけれど、今日の絵本の紹介は、ヨシタケシンスケさんの

『りんごかもしれない』だ。

りんごかもしれない

 

 

 

 

 

 

 

 

 

学校から帰ってきて、テーブルの上のりんごを見つけた男の子。

りんごに見えるけれど、本当はりんごじゃないかもしれない。

反対側はミカンかも。それとも大きいサクランボかも。

中にメカが詰まっている機械かも…、空想は広がっていく。

 

常識をぶっ飛ばす発想の数々に、新しい驚きに出会う事必至の絵本だ。

あんまり小さい子より、小学生になってからの方が共感できる気がする。

次回に持っていくので、誰が見てくれないかな。

本当に、本って、いつでも新しい喜びを与えてくれる。

 

次の文庫の日は、3月4日です。

(芝 直子)

「大ピンチ図鑑」 2023年2月4日 

今日のまゆーら 2023/02/10



今日のタイトルの「大ピンチ図鑑」は、申し訳ないことに文庫の本じゃない。

面白かったら文庫に持って行こうと、先日入手したのだけれど、

おかしすぎたので、孫の誕生日プレゼントにしてしまった…

大ピンチずかん

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そもそも孫が生まれた時から、誕生日には必ず私が選んだ本を数冊、

勝手に送り付けることにしているのだ。

赤ちゃんの頃は、もっぱら絵本。

5年生になった今でも、絵本も混ぜて児童書を贈っている。

 

今年のセレクトは、『あるかしら書店』、『サブキャラたちのグリム童話』、

『むらの英雄』、『大ピンチ図鑑』、それと、『夜の小学校で』。

そしたら孫から電話で、『夜の小学校で』は前にもらって、ダブってるとのこと。

やっぱりなあ。そんな気もしたのよ。

自分の好きな本だから、つい入れたくなっちゃう。

 

ところで、『大ピンチ図鑑』は書評で見て気になった本。

見たら本当におかしくもあり、気の毒でもあり、さすが鈴木のりたけさん。

とりあえず孫のプレゼントに追加してしまったので、文庫には改めて発注した。

次の文庫までに届くといいなあ。

 

さて、今日の文庫のお客様は、元かいがら文庫の栄田さん。

和子さんと一緒に私のお話を聞いてくださった。

 

折よく昨日が節分だったので、(孫の誕生日も節分!)

お話は『だんだん飲み』にした。

おなかの痛い亭主が、お寺の和尚さんに相談しては、

つぎつぎ色んな物を飲み込むお話だ。

 

最後は鬼を飲み込んだ亭主の口の中に、和尚さんが「鬼は外!!」と

豆を投げ込んで、鬼は逃げていくという、摩訶不思議なお話。

和子さんも「和尚さんて、物知りやねえ」と、面白がって聞いてくれた。

 

次の文庫の日は、2月18日です。

(芝 直子)

「ぼくにげちゃうよ」 2023年1月21日  

今日のまゆーら 2023/01/27



今日は本堂でお習字の会がある日。

駐車場も一杯で、県道の車が途切れるのを待っていたら、あお君が見えた。

お母さんやおばあちゃんと、楽しそうだ。

 

いつもはお母さんのお習字の間、文庫でお留守番なのだが、

今日はなかなか本堂から戻ってこない。

なんと、墨を磨らせてもらっていたらしい。良かったねぇ。

次にはお習字ができるかもよ。

 

先に文庫に返してくれた本を片付けていたら、あお君が入ってきて、

「ゾロリ、まだみんな読んでない」と言うので、続きを読む。

なかなか細かい書き込みの多い本で、全部もれなく読んでいたら

ものすごく時間がかかってしまうのだ。

 

退屈しないかなと心配しながら、せっせと読んでいたら、

じっと聞き入ってくれてびっくりした。

でも、副住職さんがおやつを持ってきてくださった途端、パッとそっちに。

3時になったので、そろそろお菓子が食べたかったらしい。

 

二人でお茶とお菓子をいただき、後は借りて帰る本を物色している。

私が机の上に出していた、マーガレット・ワイズ・ブラウン作の

『ぼくにげちゃうよ』を見せたら、借りてくれた。

かわいいウサギの親子の表紙が気に入ってくれたのかな。

ぼくにげちゃうよ

 

 

 

 

 

 

「今年はウサギ年だってよ」と言ったら、「知ってる」とのこと。

「偉いね、あお君なに年?」 「イヌ」

なるほど、ホントに知ってるんだ。

「なんで、ウサギとかイヌの年が決まったのか、知ってる?」と聞くと、

それは知らないとの事なので、しめた、とお話『干支のはじまり』の押し売り。

 

「むかしむかし、ある年のくれに、神さまが動物たちにおふれを出した」で始まる、

定番の干支のお話で、ネコはネズミに違う日を教えられたとか、

ネズミは牛の背中に乗って、神様の前に一番乗りしたとか。

 

あお君は、借りる本を選びながら、聞いてくれた。

実は1月の定番みたいなお話で、お正月から保育園などで語っているお話だ。

あお君にも聞いてもらえて良かった。

 

因みに『ぼくにげちゃうよ』も、今覚えているお話のために見ていた本。

文庫にあるのを見つけたので、訳者の違いを確かめていたのだ。

私が覚えようとしているのは、ストーリーテリング用に訳された

『いたずらこうさぎ』。

いつかあお君に聞いてもらえたら、「絵本と違う」って言われるかな。

 

文庫にある『ぼくにげちゃうよ』は、青い表紙が目を引く、昔からの絵本。

これは絵が独特で素敵な本だ。楽しんでね。

 

次の文庫の日は、2月4日です。

(芝 直子)

「ムギと王さま」 2023年1月7日  

今日のまゆーら 2023/01/13



あけましておめでとうございます。

今年もたくさんの本に出合えますように。

 

年明け早々の文庫は、とても静か。

年末年始にどなたかがお子さん連れで見えたようで、

ドールハウスの中がすごく面白いことになっていた。

2階がキッチンになっていて、下にベッド。

トイレの便器にはキューピーさんが頭を突っ込んでいた。

なかなか面白い模様替えになっていたので、楽しいからそのままにする。

 

年末に個人的に借りていた本を返し、書架に入れようとして、ハタと思案。

児童書の本棚は順番に並んでいないので、前にあった場所がわからないのだ。

字の大きさだけで、上下の棚を分けているので、その中ならどこでもいいのだ。

 

 

 

 

 

 

 

でもなあ。 やっぱり場所があらまし決まっていた方が、探しやすい。

暇だし、思い切って児童書の本棚を並べ替えてみる。

字の大きさで、幼年文庫とか、中学生以上とか分けているのはそのままに、

横一列ずつ、あいうえお順に並べ替えてみた。

 

けっこう大仕事で、途中で休憩して、和子さんにおはなしを聞いてもらう。

年明けにふさわしく、おなじみの『干支の始まり』だ。

十二支を決めるために、元旦に動物たちが神様の御殿に行く話。

ネコはネズミに2日だと教えられ、干支の仲間に入れなかったのだ。

そのネズミは、ちゃっかり牛の背中に乗って、一番乗りを果たす。

 

和子さんが喜んでお話を聞いてくださった。

それからまた、作業の続き。

4段分はきれいに並んだが、後は岩波少年文庫かな。

また次回に頑張ります。

 

岩波少年文庫と言えば、年末に借りて帰ったのはその中の『ムギと王さま』だ。

ファージョン作の自薦短編集で、文庫にあるのはすっかり茶色に変色した古いもの。

探している作品が『ムギと王さま』に載っていると聞いて、

ああ、文庫にあるわ、とたかをくくっていたら…、載ってない!!

 

 

 

 

 

 

 

最初に発行された『ムギと王さま』には、お話が11しか収められていなくて、

その後に更に冊数を増やして、作品を入れて行ったらしい。

今は少年文庫ではなくて、1冊で全作品を収めた分厚い『ムギと王さま』が

出ていて、自分用にと、お正月にそっちを買ってしまったわ。

 

文庫には、古くても良いものが揃っている…と思っていたが、

そんなこともあるのね。

完本の『ムギと王さま』、読みたい方はぜひ、うちにありますので、って

言っておこう。誰もないかも。

 

次の文庫の日は、1月21日です。

(芝 直子)