ゴールデンウイークも終盤の土曜日。
一応祭日でもない普通の土曜日で、文庫の日だ。
ひょっとしたら、連休しか来られない珍しいお客さんがいらっしゃるかも、
と思ったけれど、残念ながらどなたも見えず。
和子さんと、本堂の横の池を眺めて、まったりした。
池の上の青葉がきれいだと、誘ってくださったのだ。
本当にこの季節、次々に咲く花も、鮮やかな新緑も見事だと思う。
文庫の前に、ひときわ目を引く黄色い花が咲いていて、
ひょっとしたらと思ったら、やっぱり春菊だった。
こんなに鮮やかな花が咲くんだ。
食べちゃうから、花が咲くまで置いとかないものなあ、普通。
静かな文庫で、和子さんにおはなしを聞いてもらう。
新潟県の昔話で『ぶよのいっとき』。
浦島太郎の逆バージョンで、りっぱな屋敷で3年過ごしたはずが、
実はわずかな時間しか過ぎていなかったという不思議な話。
昔、テレビアニメの「にほんむかしばなし」で見た記憶があるわ。
それから絵本の棚を探して、今度発行する紀北子どもの本連絡会の
新聞に使いたくて、『きょうはなんのひ?』を見つけた。
瀬田貞二作・林明子絵の、昔からあるとてもいい絵本。
こっそり隠したヒントのお手紙の数々を、順番に辿っていくと…。
パパとママの結婚記念日のために、一生懸命にパズルを仕込む、まみこ。
読んだ子どもたちが、実際に同じようなことをしてみたという話を
いっぱい聞いたことがある。
さて、お休みの間にどなたか来られたらしく、
返却用の箱に絵本が数冊入っていたのを片付ける。
借りてくれて良かったこと。
次の文庫の日は、5月20日です。
(芝 直子)