どんぐり とんぽろりん
2009年05月16日 今日は遅ればせながらの『花祭り』
12時過ぎから本堂でお勤めをし、花御堂の誕生仏に甘茶を掛けてお祝いをした。
久しぶりに見る顔もあって、なんと今日のお客は子ども10人に、お母さん5人、お父さんひとり。
藤浪さんお手製のカレーをいただいて、あとは普段の文庫の通りに夕方まで遊ぶ。
でもメンバーが多いので、いっと隊長に率いられて裏山でアスレチックまがいの探検をするグループや、文庫で折り紙をする子たちもいて、とても賑やかだ。
そのうち、「隊長が怪我して血が出てる」と部下たちが口々に注進に来る。
「怪我が痛そうなので、絆創膏を下さい」
やたら丁寧に口上を述べてくれるのは、なおや君。
彼のパパは、かつて文庫の中心メンバーだった男の子。
今日は久しぶりに来てくれて、なおや君の敬語混じりの新鮮な言動が、他のお母さんたちに大受けした。
いっと隊長のくるぶしの傷は、別段名誉の負傷でもなく、水でジャバジャバ洗って手当ては終わり。
洗ったせいでツッカケが濡れて、「片方だけ濡れてて気持ち悪い」とぼやく隊長に、なおや君がすかさず「じゃ、両方濡らしたら。」
なるほど。
隊長はすぐさま履物を両方濡らし、なおや君、けんたろう君、きょうた君、みきちゃんらを従えて再び山へ…。
文庫では折り紙を切って作った『リアルだんご虫』が、ゆきや君たちに受けて、ゆきや君のママがせっせとだんご虫を作っている。
で、文庫が小さい子のグループになった所で、いっと君ママのたえちゃんが、新しい本を取り出して読んでくれた。
『どんぐり とんぽろりん』。
武鹿悦子作・柿本幸造絵の絵本だ。
いっと君が2,3歳の頃、県立図書館に行くたびに借り続け、半年以上もずっと読んでいたという絵本で、当時はひさかたチャイルドの付録か何かの、小さい本だったそうだ。
単独で出版はされていなくて入手できなかったものの、リズミカルで楽しい言葉は、親子の間ですっかり暗唱できるほど定番だったらしい。
妹のさやちゃんにも、おっぱいを含ませながら「とんぽろり」を語っていたたえちゃんが、最近になって出版された事を知って入手したとのこと。
あるよなぁ、そんな思い出の本。
お気に入りの絵本の言葉が、親子だけの暗号みたいに、ずっと家で使われたりすること。
ちなみに我が家では、子どもたちが小さかった頃、風邪をひいてセキをすると、「あっ、コンコンギツネや」と言った。
『いないいないばあ』の、一節だった・・・。
次の文庫の日は、5月30日です。
(芝 直子)